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環境ニュース[国内]

東芝、再生可能エネルギーから水素をつくる電気分解で、希少なイリジウムを1/10に抑えた電極の大型製造技術を確立

エネルギー 燃料電池】 【掲載日】2022.11.04 【情報源】企業/2022.10.07 発表

 東芝エネルギーシステムズ株式会社は、天候の影響を受けて変動する再生可能エネルギーの電力を水素などに変換し、貯蔵・輸送を可能にするPower to Gas(P2G)技術において、レアメタルの一種であるイリジウムの使用量を従来の10分の1に抑えた電極の大型製造技術を確立した。

 P2Gでは、再エネの電力を利用して水を水素と酸素に電気分解(水電解)し、水素に変換する。
 水電解には、再エネ電力の変動への適応性が良く耐久性の高いPEM(固体高分子膜:Polymer Electrolyte Membrane)を用いた「PEM水電解」方式が注目されているが、電極に用いる触媒に貴金属の中で最も希少なイリジウムを使用しており、実用化にはイリジウム使用量の削減が課題の一つであった。
 同社は、独自の酸化イリジウムナノシート積層触媒を開発し、2017年に従来のイリジウム使用量を1/10に抑えることに成功した。
 今般、本触媒を一度に最大5平方メートル成膜化できる技術を開発し、電極の大型製造技術を確立した。

 本技術により、カーボンニュートラル社会の実現に不可欠なP2Gにおいて、再エネ電力の変動に対応したP2G技術の早期実用化を見込むことができる。
 同社は2023年度以降の製品化を目指す。

【株式会社東芝】

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