一般財団法人環境イノベーション情報機構
欧州環境庁、PFASポリマーは想定以上に健康・環境に悪影響があり得ると報告
【健康・化学物質 環境ホルモン】 【掲載日】2025.05.19 【情報源】EU/2025.04.29 発表
欧州環境庁(EEA)は、PFASポリマーの健康・環境・気候への潜在的影響を評価したブリーフィングを公表した。PFASポリマーは、現在EU市場に出回っているPFAS(有機フッ素化合物)の24〜40%を占め、消費財からグリーン技術まで幅広く使われている。
PFASポリマーは分子サイズが大きく生細胞への摂取が制限されるため、非ポリマーPFASより毒性が低いとされてきた。
しかしライフサイクルを通じて、以下の様々な影響が生じる可能性があるという。
・PFASポリマー生産で使う化学物質等から労働者、環境、工場周辺地域へ有害な影響が発生。また一定のPFASポリマーが経年で分解、難分解性化合物となり毒性が高まる。
・PFASポリマー生産中に強力な温室効果ガス(HFC-23等)やオゾン層を劣化させる物質(HCFC-22等)を放出。
・廃棄段階で原料の追跡・分離が難しく、リサイクルの障害となる。
EU REACH規則における最近のPFAS規制案では、一部特例を除きPFASポリマーを含むPFASの全面禁止を目指している。
【欧州環境庁】