一般財団法人環境イノベーション情報機構
18年度環境測定分析統一精度管理調査結果を公表
【環境一般 調査/研究】 【掲載日】2007.06.12 【情報源】環境省/2007.06.12 発表
環境省は平成18年度に実施したダイオキシン類などを対象とした環境測定分析統一精度管理調査の結果を、19年6月12日までにとりまとめた。この調査は環境省が昭和50年度から行っているもの。環境測定分析に従事する機関に指定方法により均一に調整された環境試料を分析させ、解析結果のばらつきなどを把握するとともに、分析方法の改善資料とするなど、環境測定分析の信頼性確保や精度向上のために役立てている。
18年度の調査では、基準値、公的分析法が規定されている測定項目に対する調査として、(1)模擬土壌試料中の水銀、砒素、全りんについて調査を行ったほか、基準値、公的な分析法が規定されていないか、高度な分析技術を要する測定項目に対する調査として、(2)「模擬大気試料」中の揮発性有機化合物、(3)「底質試料」中の芳香族化合物、(4)「底質試料」中のダイオキシン類−−について調査を実施した。
参加の連絡があった470機関にこれらの試料を送付したところ、地方自治体の94分析機関(回収率98.9%)、民間の351分析機関(回収率93.6%)から解析結果が寄せられた。
(1)については希釈倍率による計算間違いや記載間違いによる異常値が一部に見られたほか、砒素について低めの分析値が出ている傾向があった。
また(2)(4)については良好な結果が得られたが、(3)については試料に夾雑物が多く含まれたことから、測定値のばらつきが生じ、よい結果が得られなかった。対象物質の抽出、濃縮、クリーンアップなどの操作が複雑であったことが影響したとみられている。
なお環境省では今回得られた結果を、分析上の留意点とともに参加分析機関に還元することを目的として、広島(19年7月10日)、大阪(同7月18日)、東京(同7月24日)、仙台(同8月1日)、福岡(8月7日)の5か所で調査結果説明会を開催する方針。説明会の詳細については環境測定分析統一精度管理調査の専用ホームページに掲載し、19年7月4日(当日必着)まで、参加者を募集する予定。
調査結果説明会に関する問い合わせ先は、(財)日本環境衛生センター環境科学部(担当:西尾、加藤、(住所:〒210−0828川崎市川崎区四谷上町10−6、電話番号:044−288−5132、FAX番号:044−288−5232、電子メールアドレス:kagaku@jesc.or.jp)まで。【環境省】