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外部不経済 環境用語

作成日 | 2003.09.12  更新日 | 2009.10.14

外部不経済

ガイブフケイザイ   【英】Negative Externality  

解説

経済活動に伴い直接関係を有していない第三者が受ける不利益のことで、環境汚染は代表的な外部不経済である。

経済活動に伴う環境に関する外部不経済を貨幣評価したもの(帰属環境費用)の額は、平成2年の経済企画庁の試算によると4.2兆円であり、対GDP比では1.0%であった。

市場経済では汚染防止費用がコストとして算入されない限り環境汚染を企業等が自ら除去するインセンティブは働きにくい。これが、通常「市場の欠陥」といわれる問題である。かつての激甚な産業公害に対する直接規制、厳しい自動車排出ガス規制の早期実施等の施策は、企業による汚染防止装置への投資というかたちで外部不経済を内部化させたが、これらは、長期的な経済成長の足枷にはならなかったことが1977年のOECDによる日本の環境対策レビュー等によって示されている。

一般に、環境と経済はトレードオフの関係にあるというように考えられがちであるが、こうした考え方は、これまで日本が歩んできた道を振り返ってみる時、必ずしも当てはまっているとはいえないことが理解できる。

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