黄海に面した山東省青島市は青島ビール発祥の地として日本人にもよく知られている都市である。2008年に開催される北京オリンピックではヨット競技がこの地で行われる。
人口700万人を超えるこの青島市の内陸部(莱西市:青島市のの下部組織に当たる市)に中国で唯一(第1号)の静脈産業モデルパークである「青島新天地静脈産業類生態工業園」の建設が始まった【1】。
このパークの総面積は220ha。研究エリア、生産エリア、実験エリア及びサービスエリアの4つの区域から構成される計画になっている。
研究エリアでは、この会社と中国環境科学研究院【2】が共同して、国家環境保護固体廃棄物資源化プロセス技術センターを建設し、ここで固体廃棄物の資源化・処理及び処置、危険廃棄物の選別、汚染土壌の調査と修復、新エネルギー開発等の技術研究を行う。
生産エリアでは、「全国危険廃棄物及び医療廃棄物処理施設建設計画【3】」に位置づけられている地域性危険廃棄物処理センター及び医療廃棄物処理センターが建設され、固体廃棄物及び医療廃棄物の無害化処理を行う。普通の工業固体廃棄物や生活廃棄物も処理、埋め立てされる。また、家電リサイクル工場も建設され、将来は自動車リサイクル工場も建設される予定だ。
実験エリアでは、実験データの検証や技術インキュベーションセンター、大学の試験基地の建設が行われ、サービスエリアでは日常の管理業務、情報交換、市場開拓などが行われる。情報交換のためのワンストップサービスも設けられる予定だ。