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環境Q&A

GC-MSのサンプル作成方法について 

登録日: 2007年12月10日 最終回答日:2007年12月26日 自然環境 身近な自然の保全

No.26191 2007-12-10 05:35:59 ZWlaa5e mitsuru

私たちは、今GC-MSで森の空気の分析を行っているのですが、対象の物質が、limomemeとpineneのため、溶液を作成している過程で気化してしまい、GCでうまく検出できません。

溶媒は二硫化炭素です。

原因としては、バイアルからシリンジで溶液を取る際、バイアルのふたを開けながら取ってしまうことが原因の一つと考えられます。

みなさんがGC-MSの分析をする際、どのような方法で行っているか教えていただきたく、書き込みました。

やはり、バイアルはセプタム付きのも使用しているのでしょうか?
セプタムは一度使用したらもう使えないでしょうか?

後、空気を採取した活性炭を二硫化炭素で溶かしてGC-MSに打ち込むのですが、このとき遠心分離機で不純物を取り除くことは必要なのでしょうか?

素人の質問ですいません。
わかる人がいましたら、よろしくお願いいたします。

総件数 8 件  page 1/1   

No.26194 【A-1】

Re:GC-MSのサンプル作成方法について

2007-12-10 18:18:23 火鼠 (ZWl8329

>
>よくわかっていないものから、一言。
セプタム付のバイアル瓶を使うべきです。繰り返し使用は、かなりの回数で出来るはずです。
GC−MSといっても。ガスを導入ですか?液体を導入ですか?ガスで導入でふたを開けてしまったら、なんにもならないと思いますが?目的物は、かなり高沸点ですが、気化のために分析できないのですか?目的物の物性を見直したほうが、いいのでは?分析できないのは、カラム選定が間違っていませんか?

回答に対するお礼・補足

返答ありがとうございます。
あっやはり、セプタム付きのバイアルは必須なのですね。
では、セプタムは一度シリンジを射しても穴は開かないんですか?

導入は液体(二硫化炭素)です。
目的物は高沸点ですが、揮発性が高く、すぐに揮発してしまう可能性があります。

No.26201 【A-2】

Re:GC-MSのサンプル作成方法について

2007-12-11 11:09:30 iti-mei (ZWl9c2d

>私たちは、今GC-MSで森の空気の分析を行っているのですが、対象の物質が、limomemeとpineneのため、溶液を作成している過程で気化してしまい、GCでうまく検出できません。
>
>溶媒は二硫化炭素です。

活性炭を二硫化炭素で脱着しているのであれば、上澄みの二硫化炭素を取れば、検出できないことはないと思います。
活性炭吸着時の吸引量が判らないのでなんとも言えませんが、吸着量が少ないためではないでしょうか。

>原因としては、バイアルからシリンジで溶液を取る際、バイアルのふたを開けながら取ってしまうことが原因の一つと考えられます。
>
>みなさんがGC-MSの分析をする際、どのような方法で行っているか教えていただきたく、書き込みました。
>
>やはり、バイアルはセプタム付きのも使用しているのでしょうか?
>セプタムは一度使用したらもう使えないでしょうか?
>
脱着溶媒の上澄みを取る際のことを言っているのでしょうか。
そうであるなら、やはりセプタム付きのバイアル瓶で脱着されるといいと思います。
セプタムは、一度穴を開けてしまうと溶媒と揮発成分は飛んでしまいますので、新しいものに換えて冷凍保存すれば2,3日であれば再分析可能であると思います。

>後、空気を採取した活性炭を二硫化炭素で溶かしてGC-MSに打ち込むのですが、このとき遠心分離機で不純物を取り除くことは必要なのでしょうか?
>
>素人の質問ですいません。
>わかる人がいましたら、よろしくお願いいたします。
>
カラムに活性炭が詰まってしまうことが心配でしたら、ガラスインサート(もしくはライナー)内部に、少量の石英ウールを詰めてみてはいかがでしょうか?
遠心分離している間に、揮発してしまうより良いと思いますが・・・

あまり改善が見られないようでしたら、分析法をご検討なさってはいかがでしょう。
以下の文献を参考になさってください。

三重県保健環境研究所研究報告(環境編)第20号(2000)
http://www.mpstpc.pref.mie.jp/HOKAN/report/pdf/99rep_24.pdf


回答に対するお礼・補足

ご返答ありがとうございます!

参考までに、活性炭吸引時の吸引量は200ml×6h=72Lです。
これだけ吸引すれば十分だと思うのですが・・・!

そうですね、脱着溶媒の上澄みを取ります。
そうすると、やはりセプタム付きがいいんですね。

セプタムは一度使ってしまうと、穴があいてしまうものなのですか??

後、溶媒が二硫化炭素なのですが、それに対応するたとえばテフロン加工されているセプタムはありますでしょうか?

自身で軽く調べたところ見当たらないのですが・・・

石英ウールは、確認したところ現在詰めてあります。
となると、遠心分離の過程は必要ないということでですね??

後、もう一つ聞きたいのですが、このような測定(低濃度)のときはスプリットレスの方が良いのですか?

色々聞いてしまってすいません。
よろしくお願いします!

No.26204 【A-3】

Re:GC-MSのサンプル作成方法について

2007-12-11 15:36:41 なり (ZWl8331

環境関係ではありませんが、医薬関係でGCを使っている者です。

>やはり、バイアルはセプタム付きのも使用しているのでしょうか?
>セプタムは一度使用したらもう使えないでしょうか?
セプタムの材質にもよりますが、何度か使える物もありますよ。
実際に穴は開きますが、外とツーカーになるわけではないですよ。一回目と二回目で差があるようだと減ってるでしょうが、たぶん問題ないと思います。

検出されないと言うのは標準品でもですか?
一度添加回収などされてはいかかでしょうか?

あと、単なる誤字だとは思うのですが「limomeme」ではなく「limonene」では??

回答に対するお礼・補足

ご返答ありがとうございます!

では、セプタムの種類によって繰り返し利用できる回数が異なるってことですね。

標準品というのは、たとえば検量線を作成するときに使う試薬のことでしょうか?

添加回収というのは、既知の量をGCにかけてみて、正確に測定で来ているか、ということですよね??

あっすいません(笑)
limoneneですね・・・入力ミスです!
気をつけます。

No.26205 【A-4】

Re:GC-MSのサンプル作成方法について

2007-12-11 17:06:43 火鼠 (ZWl8329

>今のバイアル瓶は、内側にテフロンコートしたものがほとんどだと思いますが?またセプタムが1回や10回程度で漏れるようなら、圧力のかかってるGC−MSのセプタムは漏れっぱなしですよ。二硫化炭素は、脱着溶媒としては、すぐれてますが、反応性がたかいので、その辺も視野にいれておかないと問題があるかも知れません。使い捨てのバイアルだって、裏側テフロンシートものはあると思います。今一度、理化学カタログ見直してください。

回答に対するお礼・補足

返答ありがとうございます!

あっそういえば、GC-MSのセプタムは漏れませんね!
二硫化炭素に対応するセプタムとバイアルを探し直してみます!

No.26211 【A-5】

Re:GC-MSのサンプル作成方法について

2007-12-11 23:43:59 環境県民 (ZWlab9

>活性炭吸引時の吸引量は200ml×6h=72Lです。

どのような活性炭チューブを使用しているのかわかりませんが、ずいぶん吸引量が多いのですね。
濃度が高い場合、活性炭の吸着能力量をオーバーしてしまう可能性がありそうですね。

>もう一つ聞きたいのですが、このような測定(低濃度)のときはスプリットレスの方が良いのですか?

GC及びGC/MSでは、検出器で検出する目的成分の量を少しでも多くするために、いくつかの機能があります。
注入時にインジェクション内部を高圧にして注入したり、スプリットレス分析を行ったりもその一例です。
しかし、目的成分以外の成分も同様に検出器内へと導入されるため、検出器の汚染やMSではイオン源の汚染、フィラメントの破損、カラムの汚染等に気を付けなければなりません。

>添加回収というのは、既知の量をGCにかけてみて、正確に測定で来ているか、ということですよね??

添加回収とは、GCやGC/MSで機器分析のみを検証することではありません。
活性炭に既知量を吸着させ、同様の手順にて脱着及び分析を行い、回収量を測ることです。
やり方によっては、脱着効率や回収率を出すことも可能になります。
まず今の場合は、目的成分が二硫化炭素中にいるのかいないのかの判断材料として・・という意味だと思いますが。

>GCでうまく検出できません。

はじめの質問に戻りますが、検出器がMSの場合、測定モードはSIMなのかそれともSCANなのかによっても、測定感度に大きな違いが出てきます。
あまりに目的成分が低濃度であった場合、SCANモードでは設定によって検出できていない可能性があります。SIMモードに切り換えて測定してみてください。

回答に対するお礼・補足

返答ありがとうございます!

やはり多いですか…。
うちの研究室では、二年間、森の成分(フィトンチッド)の成分分析を行っているのですが、同じ方法(72L)で、多く検出されてしまった年と、極端に少なく検出されてしまった年があり、吸引量をどう変化させればいのか分からないため、同じ量でやってきたのですが・・・。

そうなんですかスプリットレスも利点と問題点がある
んですね。

今、カラム入口圧は50KPa、全流量が20mL/minw@
行っているのですが、これも検出される感度をよくしている設定なのでしょうか?

そういうことですか、よくわかりました。
その方法一度試してみたいと思います!!

その2つのモードは以前気になったことがあったのですが。。。そのままでした。

SIMモードとSCANモードの違いは何なんでしょうか??

No.26228 【A-6】

Re:GC-MSのサンプル作成方法について

2007-12-13 01:38:31 環境県民 (ZWlab9

ご自身で扱うGC/MSのことは、多少勉強されたほうが良いでしょう。
しかし、これまでのご回答を拝見するに、試料の前処理段階でのミスというより、装置の測定条件によるところが大きいのでは?・・・と言う気がします。ちなみに、四重極マスを使用しているという前提のもとでの話ですが。

>カラム入口圧は50KPa、全流量が20mL/minw@
上記の記述だけでは判断しかねますが、推測するに上記の設定条件であるとすると、圧力制御でスプリット分析(おそらくスプリット比1:20前後の設定)。これは、カラム長さ30m内径0.25mmを使用した場合ですが・・カラム流量は、0.9mL/min前後といったところでしょうか?
もし、これに近い測定条件ですと、注入された試料はおよそ1/20しかカラムに導入されません。感度低下につながります。
カラム流量が1.0〜1.2mL程度(もしくは線速度40cm/min程度)まで上がるように入口圧を上げ、スプリットレス分析に変更すると良いでしょう。
すでにスプリットレス分析で行っているのであれば、全流量を40〜50mL程度まで設定値を上げると、入口圧が安定し分析精度が得られます。また、サンプリング時間が短い設定になっていたりしませんか?カラム流量が1.0〜1.2mL程度であれば、1minくらいの設定にしてみてください。

>その2つのモードは以前気になったことがあったのですが。。。そのままでした。
>SIMモードとSCANモードの違いは何なんでしょうか??
先にも述べましたが、MSの最大の売りとも言うべき基本的なことですので、ご自身で取説や分析装置メーカーサイトでお調べになることをお勧めします。
装置によっては、SIMモードのほうが数倍感度上昇が見込めます。

回答に対するお礼・補足

すばやい返答ありがとうございます!
そうですね、勉強が本当足りないと実感しております・・・!

製品情報も提示してなかったですね・・・
SHIMADZUのGC-17AとGCMS-QP5050です。
四重極マスを使用しています。

カラムの情報なのですが、内径は0.32mm、カラム長さはたぶん30mだと思います。(手書きで書かれていたので、うまく読めませんでした)
今、PCで、カラム入口圧50KPa、全流量が20mL/min、スプリットレスに設定すると、カラム流量は、2.6mL/minとなります。
となると、設定としては高すぎるということになるのでしょうか??

サンプリング時間は0minとなっていました。

SIMモード、調べました。
簡単にいえば、特定の質量数だけ検出する方法なのですね。
SIMモードで試してみたいと思います。

後、SIMモードにすると、マイクロスキャン幅の設定が求められたのですが、これは、調べる物質によって設定を変えるということなのでしょうか???
初期設定は0amuでした。



No.26236 【A-7】

Re:GC-MSのサンプル作成方法について

2007-12-14 00:45:03 環境県民 (ZWlab9

ここまで来たら、乗りかかった船です。
しかし、表題とはかけ離れてしまいましたね。

>カラムの情報なのですが、内径は0.32mm、カラム長さはたぶん30mだと思います。(手書きで書かれていたので、うまく読めませんでした)

カラム情報は、PC内の環境設定のカラムのプロパティで確認できます。実際ご使用のカラムと設定されているカラムが異なっていたら論外ですが・・・

>今、PCで、カラム入口圧50KPa、全流量が20mL/min、スプリットレスに設定すると、カラム流量は、2.6mL/minとなります。
>となると、設定としては高すぎるということになるのでしょうか??

圧力制御の分析では、スプリット/スプリットレスを切り換えても、入口圧とカラムの長さと内径とカラムの初期温度で、流量が決まるので、この条件が同一であればカラム流量は2.6mL/minとなるはずです。

感度低下(非検出)の要因は、カラムの選択にも問題があるような気がします。
入口圧が同一条件(50kPa)であれば、内径を細く(一例として0.25mm)and/orカラム長さを長く(一例として60m)and/orカラム初期温度を高くしなければ、カラム流量は下がりません。
お使いになられているマスのロータリーポンプ及びターボ分子ポンプの排気量は、2.6mL/minの流量を排気しながらマス内部を高真空に保つのは困難であると思います。
もし、同等性能のカラムで条件に見合うものをお持ちでしたら交換してみてください。
きっと現在より高い感度が得られると思います。

>サンプリング時間は0minとなっていました。

スプリットレス分析で、サンプリング時間が0minの設定では、ほぼスプリット分析と変わらない結果となります。
サンプリング時間について、ソフトウェア内のヘルプをご覧になってください。

>後、SIMモードにすると、マイクロスキャン幅の設定が求められたのですが、これは、調べる物質によって設定を変えるということなのでしょうか???
>初期設定は0amuでした。

こちらについても、ヘルプ内に説明されていると思います。

以上!
GC/MS講座のようになってしまいましたが、良い結果を期待します。

回答に対するお礼・補足

返事が遅れてしまってすいません。

返答ありがとうございます。
昇温設定など色々試してみたところ、ピーク検出できるようになりました。
ありがとうございました。

しかし、標準溶液を作成して検量線を引こうと思ったところ、標準溶液の濃度にばらつきがでてしまい、ピークが出たりでなかったりして、中々検量線を引くことができません。

標準溶液の作り方としては、

@ 二硫化炭素40000μL中に、alpha-pinene(95%)40μL注入
A @で作成したバイアルから4μL採取し、二硫化炭素40000μL注入
B Aのバイアルから、それぞれ4μL、12μL、20μL、28μL、40μL採取し二硫化炭素40000μLに注入。
これによって、9.5ppb、28.5ppb、47.5ppb、66.5ppb、95ppbの濃度の溶液を作成。
※すべて、セプタム付きのバイアルを使用。

となっています。
この方法に問題があると思うのですが、何か改善方法はあるのでしょうか??

参考までに密度は
二硫化炭素1.26 g/ml
αピネン0.855〜0.862g/ml

No.26368 【A-8】

Re:GC-MSのサンプル作成方法について

2007-12-26 10:17:03 iti-mei (ZWl9c2d

1.0%=10000ppm → 95%=950000ppmを前提に

@は、1000倍希釈なので 950ppm
Aは、@の10000倍希釈なので、0.095ppm=95ppb
Bは、それぞれ単位がppbではなく、pptではないですか?

このオーダーを四重極マスで検出して、検量線を作成するのは至難の業ではないのでしょうか!?

回答に対するお礼・補足

すいません!
間違えました。
40000μL→4000μLです。

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