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環境Q&A

燃えないゴミの埋め立てについて 

登録日: 2002年08月23日 最終回答日:2002年08月27日 ごみ・リサイクル ごみ処理

No.1018 2002-08-23 17:12:59 taro

現在、私の勤務先ではISO14001の取得に向けて活動を行っています。
その活動の1つでゴミの分別があります。分別内容は、1燃えるゴミ 2カン・金属 3ビン 4燃えないゴミ(プラスチック類) 5再生可能紙 と5つに分かれています。当社では、お弁当などの食べ終わったプラスチック容器を捨てる際は、容器に付着している汚れ(醤油、マヨネーズ、油など)を水で洗い流してから捨てることになっています。確かに、水で洗い流すことによってニオイの問題、ゴミを処理して下さっている方への配慮は成されていると思いますが、私は汚水が流された河川が気になります。現にマヨネーズ大さじ1杯を流すことによって魚が住める水質に戻すのまでにはお風呂の浴槽20杯分の水が必要で、浄水するのにも膨大なエネルギーを使いCO2も排出するというデータもあります。このことから考えると、容器を洗わずに捨てた方が環境には良いのではないかと思います。ただ、プラスチック容器は燃えないゴミなので埋め立てられると思いますが、埋め立てられる際に醤油、マヨネーズ、油など付着していても問題はないのでしょうか?醤油、マヨネーズ、油などとプラスチック容器が化学反応をおこして有毒ガスを排出したり、環境汚染につながることがあるのでしょうか?ぜひご回答を頂きたくお願い申し上げます。

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No.1029 【A-1】

Re:燃えないゴミの埋め立てについて

2002-08-27 15:49:09 東京都 / 君山銀針

化学物質についての研究者である中西準子さんが、東大の環境安全センター
http://www.esc.u-tokyo.ac.jp/ におられたころにつくった「東大ごみの捨て方マニュアル」では、「プラスチックとして資源に出したい場合はきれいに洗ってください」「洗わっていない場合は可燃ごみとして出してください」という切り分けをしていました。

東大のマニュアル(一覧表)では現在はプラスチック→(資源)と残飯→(可燃)となっていて、
http://www.esc.u-tokyo.ac.jp/seihai/pdf/sh-hayami.pdf

説明としては「弁当容器・トレイ等のプラスチック類の再資源化技術(固形燃料化・油化)は、まだ確立されていない状態です。これはプラスチックが単品として集まらず、他のごみ(残飯)が入ってしまうからです。弁当などの食べ残しは生ごみとして可燃ごみカートに出してからプラスチック類カートに入れて下さい。このようにすることにより、リサイクルが容易となります」となっています。
http://www.esc.u-tokyo.ac.jp/seihai/sh-system.html
http://www.sanshiro.ne.jp/activity/99/k03/env_research.pdf (同趣旨の東大駒場のごみ分別資料)

洗わないでリサイクルできる弁当箱というのも開発されているようですが、
http://www.utcoop.or.jp/Hbumon/sosen/coopnews/2001APR/CN-environment.html
勤務先でプラスチックとして資源化にまわしておられるのなら、洗う必要があると思います。

なお、東大の場合は事業系ごみとして独自処理をしているので、資源として出さない場合は可燃へとなっていますが、一般の自治体では不燃に分別してくださいとなっている場合が多いと思います。

東京の場合は(自治体で処理する場合)、各自治体で破砕してから最終処分場で埋立てていますが、残飯がついていてもっとも困るのは、からすやはえの発生につながること、のようです。東京の場合は生ゴミの直接埋立をしていないので、はえの発生も激減しているのですが、唯一残っている問題がお弁当の残飯だそうです。

ご指摘のように水環境への残飯の負荷も大きいので、水か不燃ごみかと聞かれた場合は、私も迷います。
いちおう検索してみたのですが、決定的なLCAの情報なども見つけることができませんでした。

No.1030 【A-2】

Re:燃えないゴミの埋め立てについて

2002-08-27 17:24:39 LP

ある自治体が実際にやっている分別なのですが,お尋ねのような弁当の残飯は生ゴミとして捨てられるものは捨てて,捨てられない付着したマヨネーズとかソースはちり紙などでぬぐうと指導しています。洗えれば良いですが洗える環境ばかりとは限りませんので。

ぬぐったちり紙は焼却ごみまたはRDFとして処理されまして,プラスチック容器はプラスチックのリサイクルに回されます。

容器リサイクル法の法人ルートの中間処理で聞いた内容も,その程度であればきれいに水洗いしてないものでも十分再利用可能であるとの答えでした。やはりハエとか悪臭が問題だそうです。

使い捨て容器のようなものはなくなるに越したことはありませんが,実際問題として減らしていったとしてもゼロにはならないだろうと思われます。

その場合,「水で洗わないものは再生できない」と切って捨ててしまって洗われないものが大量に埋め立てたり単なる焼却ごみとなるのでは,資源の浪費を抑えるためのリサイクルを目指すはずが本末転倒な結果になりはしかいかと思います。

誰もが納得できて誰もがちょっとだけがんばればできるあたりに目標を置くのが良いと思います。その目標がらくらくできるようになれば更なる高みを目指していけますので。

全国の自治体のごみ処理については次のURLから色々調べられます。参考にどうぞ。
http://www.nippo.co.jp/gmlink.htm

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