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環境Q&A

内標準法による検量線、算出方法について 

登録日: 2005年06月30日 最終回答日:2005年07月05日 健康・化学物質 ダイオキシン

No.11284 2005-06-30 10:41:16 クリンアップ

はじめまして。
ダイオキシンの分析に興味があり、マニュアルを読んで、いまいち分からないので教えてください。

ダイオキシンの検量線(RRFcs)算出において、Qcs:標準液中のクリナップスパイク内標準物質の量(pg)及びQs:標準液中の測定対象物質の量(pg)とありますが、この量とは、GCに注入するシリンジ容量に濃度を掛けた量?、標準液容器量に濃度を掛けた量?

また、定量における、Qcsのクリンアップ添加量とは、祖抽出液内のクリンアップ添加絶対量?、祖抽出液を分取した時の絶対量?

最終液量は、常時同量にするのでしょうか?

どうも、内標準を利用した算出の方法が理解できません?
どなたか、具体的に教えてもらえないでしょうか?

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No.11366 【A-1】

Re:内標準法による検量線、算出方法について

2005-07-05 19:19:54 埼玉県 / なかよし

>ダイオキシンの検量線(RRFcs)算出において、Qcs:標準液中のクリナップスパイク内標準物質の量(pg)及びQs:標準液中の測定対象物質の量(pg)とありますが、この量とは、GCに注入するシリンジ容量に濃度を掛けた量?、標準液容器量に濃度を掛けた量?

回答:
検量線を作成する為に検量線作成用の標準混合溶液を分析する場合についての質問と受け取りました。

標準混合溶液には、クリナップスパイク内標準物質(ダイオキシン類の同位体化合物13C)と測定対象物質(ダイオキシン類12C)を混合して調製した標準溶液です。
12Cと13Cは炭素の同位体を示します。
測定対象物質の標準溶液濃度は、通常1〜100ng/ml。
クリナップスパイク内標準物質の濃度は、10ng/ml。
濃度条件は、対象媒体によって使い分ける場合があります。

このような濃度で混合しておりますので、1ulの標準溶液をGC/MS装置に注入すると、
 測定対象物質の絶対濃度は、1〜100pg。
 クリナップスパイク内標準物質の絶対濃度は、10pg。
測定対象物質の濃度が異なる標準溶液について分析します。(5濃度レベル)
分析の結果、測定対象物質の絶対濃度とピーク面積値及びクリナップスパイク内標準物質の絶対濃度とピーク面積値から相対感度係数(RRFcs)を算出します。


>
>また、定量における、Qcsのクリンアップ添加量とは、祖抽出液内のクリンアップ添加絶対量?、祖抽出液を分取した時の絶対量?

回答:
粗抽出液に添加するクリンアップスパイクの絶対添加量(pg)です。最近では、抽出前にクリンアップスパイクを添加する事が求められます。


>
>最終液量は、常時同量にするのでしょうか?

回答:
最終液量は、常時同量程度にする方が管理上望ましいです。しかし、正確な最終液量にする必要はありません。これは、検量線作成時も同じですが絶対量同士で計算を行ってますから、最終液量がずれても濃度計算には影響しません。(クリンアップスパイク添加後は影響しませんが、添加前の抽出液量は正確に計量する事が必要です)


おおよそ、このような内容です。
また、不明な事が有りましたら追加メッセージを下さい。

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