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環境Q&A

CODが測定できません・・・ 

登録日: 2005年08月31日 最終回答日:2005年09月07日 水・土壌環境 水質汚濁

No.12147 2005-08-31 02:57:45 新人

 ブランクを測定しようとするとウォーターバスから取り出した時点で液体が茶色になってしまいます。
 JISの方法で行っています。
 色々原因を検討しましたが、見つかりません。
 硫酸(1+2)、5mmol/L過マンガン酸カリウム溶液は市販の物を用い、硝酸銀は溶液、粉末、入れないなどを試しました。異なるウォーターバスでも試しました。水は市販の精製水も使ってみました。
 いずれも熱して数分後に茶色になります。
 どなたかアドバイスまたは他の原因候補を教えて頂けませんか。

総件数 7 件  page 1/1   

No.12152 【A-1】

Re:CODが測定できません・・・

2005-08-31 17:56:01 東京都 / ビールを浴びたい

> ブランクがバスから取り出した時点で液体が茶色になってしまいます。
> JISの方法。
> 硫酸(1+2)、5mmol/Lカメ は市販
> 異なるウォーターバス、水は市販の精製水も、
> いずれも熱して数分後に茶色に。


昔 CODを 数十検体/日 分析していた者です。

> 沸騰水から取り出した時点で液体が茶色に・・
→ 取り出す時点では、消費されないカメが残っているから茶色ですが、「なってしまう」とは意味不明ですが、。
シュウ酸を入れると当然無色になりますよね。

沸騰水の温度が低いと反応せず、また、シュウ酸との反応(残カメを消す。いわゆる脱色)しない場合が有りますが、沸騰水の温度は適切ですか?また、水は、30分間沸騰し続けていますか?

> 市販のカメ、数分後に茶色に・・・・。
→ 試薬は有効期限内ですか? なお、規定度は時間と共に変化します。特に夏季は、変化速度が速いので、最大でも2週間で作り替えた覚えがありますが、・・。
(カメの高濃度溶液を作り、約10日毎に希釈して濃度調整後に使用。)

以上 確認してみてください。


余談: 昔は「1/40N」でしたが、
今は「カメ 5m mol/L、シュウ酸 12.5m mol/Lを各10ml添加」なんですね (これで“中和”するのかな)

回答に対するお礼・補足

 ご回答ありがとうございます。
 専門の方々の間では過マンガン酸カリウムを“カメ”と呼ぶのでしょうか?
>試薬は有効期限内ですか?のところは特に参考になりました。十分に注意したいと思います。
 今回の市販品は硫酸以外は開封後ただちに使用しております。
 茶色になるのは、サンプルなどの還元性の物質は入れていない(入れていないつもり)状態です。
 水、硫酸、カメだけなので、紫色→紫色の予定が、30分どころか数分で紫色→茶色になるのです。
 この状態でカメが消費されているようなのです。

No.12154 【A-2】

Re:CODが測定できません・・・

2005-08-31 20:24:39

汚いサンプルを測定していることも多いですが、そのような現象は、めったにないです。器具や水が汚染されていても、それは測定値に反映されますから、それれらが原因である可能性は低いと思います。

考えられることは、
カメ(私もこう呼ぶのは初めてです)の濃度がおかしい(薄い、劣化)
硫酸の濃度が薄い(違っている)、添加量が違っている
硫酸にカメを滴下していない(このことを検証したことはないですが:JISの硫酸の作り方を参照してください)
などがあげられるのではないかと思います。

加熱条件のみがおかしいなら、水100mlにカメ10ml、硫酸を加え、60℃くらいに加温してシュウ酸ナトリウムを10ml加えればカメの色が消え、さらにカメが少量滴定で消費されることになりますが、それはやってみられましたか?(沸騰させない状態でのブランク測定です)これで問題なく反応するなら、試薬濃度は問題ないことになると思います。

ファクターも測定してみることをお勧めします。

回答に対するお礼・補足

 ご回答ありがとうございます。
 >沸騰させない状態でのブランク測定・・・これは試した結果、少量滴定で消費されました。しかし、沸騰させた場合ですと、これの数倍を滴下しなければなりません。ファクターも測定しましたが、JISの方法で行ったところ、0.95くらいになりました。使用した作ったカメ溶液も市販品(f=1.001)も同じくらいの値でした。
 硫酸にカメを滴下した場合としない場合も試しましたが、両方ともカメが消費されつくされているようで、よくわかりません。
 今怪しいと考えているのが水と硫酸ですが、水も硫酸が怪しいので、どう判断してよいかわかりません。硫酸に代わるものは何でしょうか?

No.12161 【A-3】

Re:CODが測定できません・・・

2005-09-01 08:51:57 カメレオンアーミー

カメってのは
カメレオン試薬という言い方の変形だとおもいますよ。
特殊な言い方ですが、使う人も多いので覚えておいても損はないとおもいます。

回答に対するお礼・補足

ありがとうございます。覚えておきます。

No.12162 【A-4】

逆の意見です

2005-09-01 10:46:02 埼玉県 / 分析屋さん

 皆さんの意見を拝見いたしましたが、私は逆の意見ですのでカキコさせていただきます。

 本設問は「ブランクを測定しようとするとウォーターバスから取り出した時点で液体が茶色になってしまいます。」と言う現象に対しての質問でしたので、私はBrankに用いる純水に問題があるのでは?と考えるのですが。
 カメ(懐かしい言い方ですね、私のところでも過マンガン酸をカメと言う方をたまに見かけます)が変色をしていると言うことは、有機物や還元性を持つ物質(NO2ーNなど)で還元され価数が変わったから変色したと思うのですが。
 使用されている純水は市販の精製水も使用されたと言うことですが、それ以前はラボで蒸留したものを使用されていたわけですね。
 ラボで蒸留した純水を用いる場合、純水を製造する際に用いる水の水質の影響を受けます。

 あと考えられるのはコンタミでしょうね。
 私がまだ駆け出しの分析屋のころは、クロ混で洗浄したりとは、ガラス器具は水を弾かなくなるまでブラシでこすり、仕上げは「一回に使用する量を少なく、回数を多く」なんて純水への置換をしたものです。

 皆さんのアドバイスで、既に試薬類の確認はしているとおもうので、私はBrankに使用する純水とガラス器具の洗浄方法の見直しをお勧めいたします。

 試薬、昔は規定で表記していたのが、いつの間にかmmol/Lで表記するように変わったのですね。
 しばらく分析の現場から離れていて、久しぶりに復帰したら浦島太郎状態ですが、懐かしい言い方をされる方がおられて、まだまだ過去の存在にはなっていなかったとホッとしました(笑)

回答に対するお礼・補足

 ご回答ありがとうございます。
 クロム酸混液をクロ混と呼ぶのですね、これもまた勉強になります。
 三角フラスコの汚染の可能性も考え、新品をあけましたが結果は同じでした。クロ混での洗浄は行っておらず、洗剤でこする→水道水ですすぐ→蒸留水ですすぐ。というように行っていました。試してみたいと思います。
 今すぐに手に入る水はこのラボの水に由来するものと、薬局で売っているコンタクトレンズに使うような水だけです。どこかの研究所、大学からもらって試したいと思います。
 いつからでしたか規定がmmol/Lに統一されたようですね(詳しいことはわかりませんが…)。規定という言葉が便利なことが多々あるので、会話などではこちらのラボでもよく使われています。

No.12163 【A-5】

Re:CODが測定できません・・・

2005-09-01 10:57:45 似非分析屋

>沸騰させない状態でのブランク測定・・・これは試した結果、少量滴定で消費されました。しかし、沸騰させた場合ですと、これの数倍を滴下しなければなりません。
>今怪しいと考えているのが水と硫酸ですが、水も硫酸が怪しいので、どう判断してよいかわかりません

温浴させた時と、させなかった時。
それぞれの滴定に要した過マンガン酸カリの量が数倍も違うのでしたら、水に問題があると考えるのが妥当ではないでしょうか。
使用する水の適否の試験をなさったんですよね?
過マンガン酸カリで1時間以上着色保持をする水を使用しています?

ただ、市販の精製水(条件を満たしたものですよね?)に問題があるというのは考え難いですよね。
温浴中にコンタミしたという可能性はありませんか?
浴槽の水が跳ねて混入したとか、上部に何かモノがあって付着した水滴が落ちてきたとか。

回答に対するお礼・補足

 ご回答ありがとうございます。
 市販の精製水はイオン交換樹脂でのろ過とUV殺菌のみのようなので条件は満たしていないかもしれません。過マンガン酸カリウムで着色させた水を自分で蒸留してみましたが、蒸留の終わりまで着色を維持できません。一応できた水も試しましたが、駄目でした。
 温浴中のコンタミも考え、別のバス、インキュベーターを試しましたが駄目でした。また、ラップで三角フラスコ上部を封しましたが、これも駄目でした。
 >過マンガン酸カリで1時間以上着色保持をする水を使用しています?
 これは試していません。さっそく見てみたいと思います。どの程度の過マンガン酸カリを入れればよろしいのでしょうか?

No.12171 【A-6】

Re:CODが測定できません・・・

2005-09-01 17:15:45 似非分析屋

2mmol/Lの過マンガン酸カリ 0.2mL
硫酸(1+1)  2mL
を、水500mLに対し添加、良くかき混ぜ静置させ最低60分間は着色保持をすること。

電気伝導律が2μS/cm以下であること。

以上2点が、CODで使用可能な水の条件だったと記憶しています。
もちろん、且つ使用可否試験を行います。


私は、自主点検時には横着をしラボで作っている脱イオン水(イオン交換、濾過のみの簡単なものです)を使用することもありますし、器具洗浄も、洗剤で高周波、水道水ですすぐ、脱イオン水ですすぐ、の手順しか踏んでいませんが今のところ不具合はおきていません。

つたない経験と出来損ないの頭で考えるに、やはり温浴中のコンタミという可能性はつぶせないような気がします。

ウォーターバスの中にはもちろん網等の中敷はありますよね?三角フラスコが直接ヒーター部分に当たっているということは無いですよね?
ビュレット内に二酸化マンガンなど残存していませんか?

後、硫酸に変わるものということでしたが、
塩酸と硝酸だけは絶対に使わないでください。







回答に対するお礼・補足

 ご回答ありがとうございます。さっそく試してみたいと思います。
 また、もう一度温浴中の汚染についても検討したいと思います。ウォーターバスはCOD専用のもののようで、直接当たっているということはなさそうです。ビュレット以外も試しており、残っていたということはなさそうです。
 

No.12246 【A-7】

Re:CODが測定できません・・・

2005-09-07 13:52:00 しゅうし

http://homepage3.nifty.com/junko-nakanishi/zak226_230.html#zakkan227
この記事、すごいですよ。
新人さんには痛いかも。
TOCについての質問回答から拾ってきました。
さようなら

回答に対するお礼・補足

興味深い記事の紹介ありがとうございます。ただ、この内容は恐らくCODを分析したことがある者には当然に感じることです。他にも興味深い記事がこのページあるかもしれないので、参考にします。

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