検出限界、定量限界について(続き)
登録日: 2005年10月16日 最終回答日:2005年10月21日 水・土壌環境 その他(水・土壌環境)
No.12833 2005-10-16 12:38:25 クンチャン
具体的には、銅等の重金属4種類のJCSS標準液をうすめてブランク、0.02ppm,0.04ppm,0.06ppm,0.08ppm,0.10ppmの調製液をつくり、それぞれn=3、ICPで分析し、日局の式にあてはめて検出限界、定量限界を求め、報告書にまとめました。その後部長から、n=3のCVが10%をこえているある濃度もあり、CVが10%をこえればばらつきが大きいので検出限界、定量限界の求めた数値よりそのCVが10%をこえている濃度が低い部分にあるため、CVが10%をこえていればまずいのでは・・・という指摘があり、日局の式に当てはめることのできる条件はということになり、部長はCVにこだわっているようでした。そこで前回のような質問をしました。きらさまのご回答をよむと、測定結果が正規分布をしているかどうかn=3よりもっと多く分析して確認する必要性も感じました。要するに、この報告書に書いた検証試験をやり直す必要性、検証方法、また、部長にどのように説明すればよいか、悩んでいます。なお、私は統計理論はかつて通信教育で勉強し、環境計量士の資格も一応とりました。
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No.12912 【A-1】
Re:検出限界、定量限界について(続き)
2005-10-20 23:54:55 きら (
1.「JIS K 0133 高周波プラズマ質量分析通則」は、ご覧になりましたか?
検量線法、データの質の管理・定量限界の算出、検出限界、検量線の直線性等について記載されています。参考になると思います。
2.CVが10%を超える件についてですが、検量線用の濃度が(IC法やAA法に比べて)低めであるため、しかたないのではと思います。
例えば、ブランクを濃度未知の試料として、3回測定したとします。
その結果、1回目:O.000ppm、2回目:0.001ppm、3回目:-0.001ppmであったとすると、CVは何%になりますか?
※私としては、上司の方がCVにこだわりすぎている様な気がするのですが・・・。
3,機器のメーカーに問い合わせてみては?
「お宅の装置で、検出限界・定量下限を確認したら、この様な結果になったのですが・・・・」とか「お宅の装置で検出限界・定量下限に関する資料等はありませんか?」と聞いてみてはどうでしょうか?
メーカーによっては、PDF形式で公表し、ダウンロードできることもあります。
回答に対するお礼・補足
たいへんありがとうございました。
No.12913 【A-2】
Re:検出限界、定量限界について(続き)
2005-10-21 00:01:51 きら (
上記に追加します。
4.御存知のことかと思いますが、検出限界・定量下限値は1回だけ求めれば良いというものでは、ありません。
毎日、使用するたびに検出限界・定量下限値が異なります。
さらに、1日の中でも、連続して測定すると、測定回数に応じて検出限界・定量下限値が変わってきます。
従って、今回の報告書は、「○○○の方法で、検出限界・定量下限値を確認したところ、△△△という結果であった。但し、これは1回の試験結果(CVが10%を超えているものもある)であり、検出限界・定量下限値は装置の状態によって変化するため、今後、追試的に適時、検出限界・定量下限値を確認していくことにする。」等でとりあえずまとめてみてはどうでしょうか?
追試の方法としては、測定の途中(または終了後)に検量線用の調整液(ブランクでも良い)を測定してみて、再現性(バラツキ)をチェックしてみる方法が一般的かと思います。
または、実試料をn=3で測定する(試料数が多い場合には3検体に1回とか)とかでしょうか。
当然、追試の結果、ある程度の傾向が見えてきた段階で報告書をまとめ提出することが必須です。
表題を「○○○測定の結果について(その1)」→(その2)→(その3)・・・・というように、データがそろった段階で順次まとめていくのが一般的です。
以上、ご参考までに
回答に対するお礼・補足
たいへんありがとうございました。
きらさまのご回答を参考にして報告書にまとめようと思います。またわからない事があれば質問します。
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