一般財団法人環境イノベーション情報機構

環境Q&A

メタンハイドレートは環境に安全か? 

登録日: 2006年02月21日 最終回答日:2006年02月28日 地球環境 地球温暖化

No.15003 2006-02-21 10:44:32 JUNSKY

今朝のニュースで、日本海で数十メートルに亘ってメタンハイドレートの頭頂部が露出している部分が発見され、次世代エネルギーの大規模埋蔵として期待されている、との報道がありました。
メタンハイドレートは化石燃料に代わる次世代エネルギーとして注目されているようですが、地中深く太古から長い時間を掛けて(微生物の力によって?)徐々に蓄積されてきたメタンを地上に取り出して燃焼させることは、結局カーボンニュートラルではない燃料を燃やすことになり、地球温暖化物質(CO2等)を環境に排出することになるのではないでしょうか?
一部で化石燃料よりも効率が良いかのような取上げられ方をしています。
環境負荷を増大させないのかどうか?
地球温暖化にとって安全かどうか?
また、現状の温暖化が続けば海水温も上がり、海底のメタンハイドレートが溶融・崩壊してますます温暖化を助長するとも言われます。
識者のお考えを聞きたいと思います。

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No.15067 【A-1】

Re:メタンハイドレートは環境に安全か?

2006-02-22 10:04:23 Geordi La Forge

多分、石油の貯蔵量が数十年で枯渇するため、大量に埋蔵されているメタンハイドレードは次世代エネルギーとして期待されているのでしょう。

環境に負荷を与えるかというと、石油に代わる次世代のエネルギーとなるのなら、石油の枯渇がなくなり環境に良いとも取られますが、どちらにせよ燃やして熱を利用するのでしょうからCO2が出て、温暖化は促進されると考えられます。

また、メタン自体も温暖化物質ということですので、間違って大気中に放出されてしまったら、温暖化を加速する可能性があるということは確かです。

結論としては環境には危険なのでしょうけど、エネルギーに頼る社会が変わらない限り、なんともならないことは確かです。

これが私の意見です。

回答に対するお礼・補足

御意見ありがとうございます。
バイオマスエネルギーも含めた再生可能エネルギーへの順次転換と活用を目指したいものです。

No.15105 【A-2】

Re:メタンハイドレートは環境に安全か?

2006-02-23 09:25:35 kan43

温暖化の問題もあると思いますが,深海の環境・生態についてはまだまだ分からない非常に多いと思います。
メタンハイドレートを採掘することにより,海洋の環境・生態にどういう影響が出るかということも分かりません。現時点ではそれをシミュレートするのは大変な作業でしょう。
しかし,何かあってからでは遅いので,メタンハイドレートの利用実用化は,今後いろいろな影響を十分検討する必要があると思います。

回答に対するお礼・補足

kan43さま
御意見ありがとうございます。
未知のものを地上に掘り出すと何が起こるか解りませんよね。未知の生物の細菌やウイルスのようなものさえ大気中に放出されかねません。何しろメタンハイドレートは太古の微生物起源とも言いますから。
地上でもメタン菌発酵により有機物がガス化されているんですからね。
海中の生態系への影響も少なくないでしょうし・・・

No.15189 【A-3】

Re:メタンハイドレートは環境に安全か?

2006-02-25 02:27:55 大怪獣くみ子

 石油天然ガス資源がほとんど無いニッポンにとっては、注目どころか、喉から手が出る程欲しいエネルギーではあります。
 が、安全確実な採取方法が確立されていないため、今は絵に描いた餅でしかありません。
 利用するとなれば、なるべく効率よく、合理的に採取したいものです。採集技術が伴わずメタンを海水中や大気に放出するようなことになれば、限りある資源を無駄にすることになりますから、本末転倒な話しです。

 いつの日か安全確実な採取方法が確立されるとは思いますが、既に海底から顔を出しているというのであれば、人の活動によるものではないため、自然の摂理と言っていいでしょう。
 そのメタハイが海水に接触して環境に影響を及ぼしていたとしても、それはありのままの"自然"と思います。
 太平洋側に大量に確認されているメタハイが、来る大地震によって擾乱され、一気に気化して大気圏に大量放出するような事態が起こったとしても、同様に自然の摂理ではないでしょうか?

 ちなみに、千葉や新潟などでは太古から石油や天然ガスが自然に湧出しており、今現在も微量ながら水質や大気に影響を与えています。
 メタハイについても、人が手を下さずとも、自然の力によって徐々に気化し、いずれは地球環境に影響を及ぼすであろうと思います。
  

回答に対するお礼・補足

御意見ありがとうございます。
現在の地球温暖化は化石燃料を人間の手で自然の摂理である循環のサイクルを大幅に超えて、短期間に掘り出したことによると思います。
メタンハイドレートの場合、今回の発見のような状況は、世界中の海底に未発見状態で多数存在するはずです。とはいえ、それらは海中に炭化水素を徐々に供給していてはいても自然の摂理の循環過程の中にある訳で、これを人間が掘り出すこととは次元が違うでしょう。
人為的に掘り出せば、カーボンニュートラスではない温暖化物質を急速に増加させることになるのではないでしょうか?

No.15200 【A-4】

Re:メタンハイドレートは環境に安全か?

2006-02-25 10:21:00 水白

http://www.gsj.go.jp/~tana/hydrate/hydrate-env.PDF

以下引用
-------------------------------------
地球温暖化が進行することによってメタンハイドレートが暖められるために分解し、
メタンが大気中に大量に放出され温暖化が加速するという考えが出された(Chamberlain et al. 1983)。…
…しかし、ハイドレートは主に深海に存在しており、大気や表層海水が温暖化しても
すぐに深海に影響が及ぶことはないことから、現在ではこのような極端な見積もりは否定されている。


現在のところ、一般的にはメタンハイドレートの分解によるメタンによる温暖化の正のフィードバックは
100 年以上先に影響が出てくるものと考えられており、当面の温暖化のシナリオには組み込まれていない(Houghton, 1997)。
しかし、メタンハイドレートの天然での存在量や存在様式、氷期と間氷期の間での挙動や地球温暖化との関係には
まだわからないことが多く、現在知られていないメカニズムや見積もりを誤っているメカニズムによって
メタンハイドレートが分解する可能性もある。メタンハイドレートの存在量は膨大でメタンの温室効果が大きいことから
わずかの割合のメタンハイドレートの現象でも温暖化への非常に大きな影響がありうる。
--------------------------------------

最新の文献ではありませんが、環境影響については現在もあまり変わっていないと聞きました。
貴重な国産エネルギー源として有望ですが、もっと研究が進むまでは「触らぬ神に祟りなし」でしょう。

回答に対するお礼・補足

情報の御提供ありがとうございます。
「メタンハイドレートの分解によるメタンによる温暖化の正のフィードバックは、100 年以上先に影響が出てくるものと考えられており、当面の温暖化のシナリオには組み込まれていない(Houghton, 1997)。」
と能書きを垂れる、このHoughtonと言う学者はアメリカの御用学者ですか?
『100年先のことはどうでもいい、今さえ良ければ』と聞こえますね。
COP11/MOP1では2050年までの温暖化物質規制を行なおうと論議が紛糾し、相変わらずアメリカが反対したとか。
今取組まれている温暖化対策は、それこそ100年200年後の地球も見越して取組まれているというのに、「当面の温暖化シナリオには組み込まれていない」というのは無責任な話ですね。

No.15299 【A-5】

Re:メタンハイドレートは環境に安全か?

2006-02-28 09:43:21 水白

>と能書きを垂れる、このHoughtonと言う学者はアメリカの御用学者ですか?
イギリスの方でIPCCの議長も務めた、この分野の第一人者です。
http://www.japanprize.jp/prize/2006/j1_houghton.htm

引用の元になっているのは↓の本でした。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0521528747/503-6087279-0242335
レビューを見ると賛否両論ですが(この手の本なら仕方ないでしょうか)、温暖化に関して包括的にまとめた内容のようです。

>今取組まれている温暖化対策は、それこそ100年200年後の地球も見越して取組まれているというのに、「当面の温暖化シナリオには組み込まれていない」というのは無責任な話ですね。
私も同じことが気になるので図書館で探して辞書片手に読んでみます。

回答に対するお礼・補足

著作情報ありがとうございます。
早速、お示しのリンクからHoughton博士のプロフィールと著作を見ました。
業績と経歴を見たところ、企業や政府の御用学者ということでは無いようですね。
この「Global Warming」という著作の目次を見る限り、地球温暖化に関する基本情報を幅広く解説されているようです。ただ、各項目のページ数は数ページ程度で入門編のように思えます。
メタンそのものについては一項目費やしているようですが、メタンハイドレートの記述があるとしても、おそらくこの項目の一部か、あるいは「Oter gases」の一部のように思えます。
とはいえ目次が全部Webで読めるのは便利ですね。

No.15308 【A-6】

Re:メタンハイドレートは環境に安全か?

2006-02-28 15:45:49 大怪獣くみ子

>それらは海中に炭化水素を徐々に供給していてはいても自然の摂理の
>循環過程の中にある訳で、これを人間が掘り出すこととは次元が違う
>でしょう。
>人為的に掘り出せば、カーボンニュートラスではない温暖化物質を急
>速に増加させることになるのではないでしょうか?

 おっしゃる通りです。
 ただ、メタハイは地殻プレートのごく表層部(海底面下数〜数十m)に存布していて、気まぐれな地球が、人間の力とは比較にならない物理的影響を与えることが想像されます。

 日本列島は特に地球の気まぐれが集中している地域で、南関東、東海、南海などは今後数年のうちに大きな気まぐれが発生されると言われ続けています。あくまで可能性ですけどね。
 なので、同じ大気放散されるのであれば、メタンのまま大量放出されるよりは人工的に炭酸ガスにしておいた方がまだましと思う訳です。
 まあ、地球の気まぐれを人間が頑張ってどうなるものではないし、そんなに簡単に採集技術が開発されるとも思えませんけどね。

 ちなみに、たとえ完璧な採集技術が開発されたとしても、商業ベースにのらなければ、誰も手をつけません。
 これは日本のエネルギーを自給できる程の埋蔵量があるといわれる石炭を採取する会社がなくなってしまい、全量輸入に頼っていることを見てもわかると思います。エネルギー問題は国策ですから、莫大な補助金を投下して石炭を採取してたんですけどねぇ。
 

回答に対するお礼・補足

再び御意見いただきありがとうございます。
メタンの温暖化効果はカーボンダイオキサイドつまりCO2の20倍以上らしいですから、地震や海底火山の噴火の影響で放出されると温暖化への影響がおおきいでしょうね。
一昨年だったかNHKの特集で太古の海底でメタンハイドレートが湧出して地球の平均気温を上昇させたというCG映像を流していました。

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