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環境Q&A

少量のSF6ガス回収に対する対策について 

登録日: 2006年11月18日 最終回答日:2006年12月15日 地球環境 地球温暖化

No.19380 2006-11-18 06:09:55 森永 博

SF6ガスの温暖化効果は CO2の23,900倍、滞空寿命3,200年と見積られているガスで SF6ガス1g(大気圧)はガソリン40gに相当します。 従って 少量のSF6ガスでも大気
排出せず、回収処理することが必要です。

しかし、実態は回収されず大気排出されていると思われます。 この点SF6ガスの利用者或は管理者は どのような対策を取っているのでしょうか? SF6ガス品質管理計測のために抽出される少量のSF6でも回数が多いので回収すれば温暖化阻止の大きな一助です。特に温暖化効果が大きいガスの
場合は 少量でもきめ細かく回収することが必要かつ肝要です。 具体例があれば教えて下さい。

こうした対策の指導、相談は ISO14000の審査機関では
どうしているのでしょうか?

行政、監督官庁は どのような指導、取組みをされている
のでしょうか?

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No.19557 【A-1】

Re:少量のSF6ガス回収に対する対策について

2006-11-28 14:43:44 はにわ

日本に限った話として答えます。

>SF6ガスの温暖化効果は CO2の23,900倍、滞空寿命3,200年と見積られているガスで SF6ガス1g(大気圧)はガソリン40gに相当します。 従って 少量のSF6ガスでも大気
>排出せず、回収処理することが必要です。

「SF6ガス1g(大気圧)はガソリン40gに相当します。」という部分は誤解を生む表現ですね。情報ソースはなんでしょう?

>しかし、実態は回収されず大気排出されていると思われます。

これは誤解です。回収されてもいます。
情報ソースはなんでしょう?

>この点SF6ガスの利用者或は管理者は どのような対策を取っているのでしょうか? SF6ガス品質管理計測のために抽出される少量のSF6でも回数が多いので回収すれば温暖化阻止の大きな一助です。特に温暖化効果が大きいガスの
>場合は 少量でもきめ細かく回収することが必要かつ肝要です。 具体例があれば教えて下さい。

例えば一般電気事業者(東京電力など)の環境報告書やCSR報告書を読んでみてください。

>こうした対策の指導、相談は ISO14000の審査機関では
>どうしているのでしょうか?

意図がよくつかめないのですが、
ISO14000の審査機関は、審査に客観性を保つ必要性から審査対象組織への対策の指導はしてはいけないきまりになっていたはずです。

>行政、監督官庁は どのような指導、取組みをされている
>のでしょうか?

環境省が地球温暖化対策推進法に基づいて監督します。
<地球温暖化対策推進法>
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H10/H10HO117.html
*もし読んだことが無ければごらんください。第6条あたりまでで大体概要がつかめると思います。

<環境省:温暖化対策のサイト>
http://www.env.go.jp/earth/index.html#ondanka

最後に、日本のSF6の全体の排出量は温室効果ガス排出量インベントリオフィスをご覧ください。
http://www-gio.nies.go.jp/aboutghg/nir/nir-j.html

このサイトの日本の温室効果ガス排出量データ(1990〜2004年度)のエクセルファイルを見ると、算定精度の問題はありますが、算定を始めた1995年度からSF6の排出量が減ってきていることが分かると思いますよ。

回答に対するお礼・補足

はには様
ご多用の中、ご親切なご指摘とご教示を賜り深謝致します。
1.40gは 間違いです。 お詫びして訂正致します。 約27,963kgのガソリン走行時のCO2排出量に相当する温暖化効果をもたらす。 これで正しいでしょうか?
2.ご回答の通り、京都会議や地球温暖化対策推進法の施行以降、関係者の努力により回収率は向上し、大気排出は改善されていることは承知しております。
しかしながら 現場作業レベルでは 充填量が比較的少ない低圧機器、ケーブルヘッド、計測用サンプリングガス等は回収されず大気排出されている例が多いのが実情、実態ではないでしょうか。 私の実体験上。

この要因は 「少量だから・・・」という現場作業者の意識、回収用機材の不備、不足や作業の煩雑さがあります。
3.ご高承の通り、省エネの原点は「こまめに不要なスイッチを切ること」の意識の徹底と言われるように
SF6ガスの取扱においても「少量でも回収し、大気排出を止める」意識の徹底が肝要ではないでしょうか? 「回収されている」という断定よりも「これで万全か?」と常に意識し、問うことが 回収率の改善、向上を促進しますし、温暖化阻止に向けた「SF6ガスゼロエミッションを目指すミッション」と思いますが いかがでしょうか?
5.ISO14000審査機関でも こうした観点から排出機会削減の各種対策や指導を現場レベルで戴くことも有効ではないかと考えたのですが そうしたことも禁止されているのでしょうか?
6.環境省の役割については 承知しております。
「環境問題は 一種教育問題」と言われた方が居られましたが 全く同感です。

最近でこそ 日本人の環境問題意識は高くなってまいりましたが 未だドイツや北欧のレベルにはないような気がします。 法律や規則の策定も重要ですが 如何にきめ細かく運用し、実効をあげるが問題です。
会社もチームマイナス6%に参加し、私も温暖化阻止に関心を持って、日常活動し、時間がゆする限り各種の講演会や情報収集に努めております。 何か 有用な情報がありましたら またご教示賜りますよう御願い申し上げます。 御礼まで申し上げます。

No.19841 【A-2】

Re:少量のSF6ガス回収に対する対策について 続き

2006-12-15 04:05:30 森永 博

温暖化は 想像以上に深刻です。 特にSF6ガスの温暖化効果は CO2の23,900倍、滞空寿命3,200年と見積られているガスで SF6ガス1g(大気圧)はガソリン63gに相当します。 (以前40gとしましたが正しくは 約63リットルです。) いずれにしても 少量のSF6ガスでも大気排出せず、回収処理することが必要です。

実態は回収されず大気排出されていると思われます。 この点SF6ガスの利用者或は管理者は どのような対策を取っているのでしょうか? SF6ガス品質管理計測のために抽出される少量のSF6でも回数が多いので回収すれば温暖化阻止の大きな一助です。特に温暖化効果が大きいガスの場合は 少量でもきめ細かく回収することが必要かつ肝要です。 具体例があれば教えて下さい。

こうした対策の指導、相談は ISO14001の審査機関では どうしているのでしょうか? SF6ガスの取扱について 調査や適正な改善策の指導などはされていますでしょうか?

行政、監督官庁は どのような指導、取組みをされているのでしょうか?

回答に対するお礼・補足

はには様

SF6ガス 1gは ガソリン40gの燃焼時のCO2排出量に相当するとの私の情報が 誤解を招くとの御指摘を戴きましたので 地球環境戦略研究所に照会しましたところ 63gに相当するとの回答を戴きました。
計算式は 本紙面の都合で省略いたします。UNの研究所にも照会しておりますので 回答があると思います。

いづれにしても SF6ガスは少量でも回収することが
重要であると思います。 ”少量だから・・・”と言う認識は 改める必要があります。 いかがでしょうか?

森永 博 

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