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環境Q&A

環境側面抽出の目的 

登録日: 2007年02月14日 最終回答日:2007年02月16日 エコビジネス 環境マネジメント

No.21161 2007-02-14 04:12:13 ISO事務総長

ISO事務局を担当しているものですが、ISO14001における環境側面の抽出を実施することで、何が得られるのでしょうか?

JIS規格や解説書を読むと、「管理運営上の行動の優先順位を設定する為に必要である」や、「環境マネジメントシステムの強化を通じた環境パフォーマンスの継続的改善に役立つ継続プロセスである」、「環境負荷は実業務を通じて低減できるため、環境側面の洗い出しを業務の見直しと理解し、抽出し、環境負荷低減にどのように取組むのかを考慮する必要がある」のように理解できますが、実際、ISOが業務の負担となっている現状を考えると、業務と直結させ、何らかの効果があるようにしていきたいと考えています。

ご教授の程、宜しくお願い致します。

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No.21166 【A-1】

Re:環境側面抽出の目的

2007-02-14 16:48:34 たる吉

業務が増えるというのは,当社でもそうですが,日本国内のほとんどのISO14001認証取得の会社が抱えている悩みではないでしょうか。
指標や数値にこだわらず,大きな視点で環境側面が捉えられればと,常日頃から考えておりますが,なかなか難しいものです。

>ISO14001における環境側面の抽出を実施することで、何が得られるのでしょうか?

私見ですが,環境側面を抽出するということは,次のことに役立つものと思います。
・環境側面という形を用いて,経営者に優先度が高いことを認識させ,改善の為の予算等を取りやすくする。
・経営者の意向を環境側面の評価に反映させることで,トップダウンを社員にわかりやすくする。

回答に対するお礼・補足

早速のご回答ありがとうございます。
やはり、ISOはトップマネジメントが発信しなければ動かないということですか。当社はISOに関していえば、トップダウンが上手く機能していないように感じます。環境側面の抽出結果も実際のところ、トップには伝達されていませんし。
仕組みから考えてみます。

No.21167 【A-2】

Re:環境側面抽出の目的

2007-02-14 17:09:10 みっちゃん

>ISO事務局を担当しているものですが、ISO14001における環境側面の抽出を実施することで、何が得られるのでしょうか?>
>
 大変失礼ですが、今環境に従事されている方の程度の低さに唖然としています。

 ISO14001を考えるのは、環境評価のためですよね。

 何かを評価し、改善するには、物指しを考えないと計測出来ないことが理解できます?

 最近誰かがいっていましたが、長さと、重さと、比較できるかって。

 そりゃ、評価する物指しは、お金だけ出なく、お客さんの好感度なんてのもありですが、抽出するってことは、現在のベクトルの位置を決めることですよね。

 右に持って行くのか、左に持って行くのが、その当は評価が難しいですが、環境側面の抽出は現在の位置を確定すること。得られることなどありません。問題は、これをどこえもって行こうとするかでしょ。

回答に対するお礼・補足

早速のご回答ありがとうございます。
質問の仕方が悪かったです。得られるものではなく、抽出作業の意識向上を促すにはどうすれば良いでしょうか?
「環境側面の抽出は現在の位置を確定すること」ということはわかるのですが、全部署に自部門の環境側面の洗い出しを依頼しても、担当者は作業内容及びそれによる環境影響について既に把握済みの為、環境側面の抽出作業は本腰を入れて実施してもらえないのが現状です。より抽出作業が強化されるように意識を変えていきたいのです。

No.21171 【A-3】

Re:環境側面抽出の目的

2007-02-15 03:17:17 SF6ガス

環境側面の洗い出しを業務の見直しと理解し、抽出し、環境負荷低減にどのように取組むのかを考慮する必要があります。

経営者、管理者や事務方の多くは 統計や書類上での理解はしていても 実態や現場実務を知らない或は理解していない。

例えば SF6ガスは 温暖化効果がCO2の23900倍、滞空寿命3200年と極端に大きいため、温暖化防止法で大気への排出が厳しく規制されている。 しかしながら
現場では 多くのガスが大気へ排出されている実態が
あります。 無視できない相当な排出量です。

その要因は 機材や技術的な問題、現場作業者の理解、認識の欠如、作業量の増加などありますが 無色透明で、排出の証拠が残らないため、少量だから・・・と安易になり易い。また、SF6ガスを大気へ排出することの環境負荷の大きさが実感として分らないこともあります。

私は SF6ガス1g(大気圧)が ガソリン63gのCO2排出量に相当することを説いて 少量でも回収するよう説得活動しています。

ISOの認証機関の方も 専門的な知識と取扱実態を調査、理解した上で 具体的な対策、施策を指導されることが必要であると思います。 実務、実態をしらないと効果的な取組みができないのではないでしょうか?

No.21175 【A-4】

Re:環境側面抽出の目的

2007-02-15 10:39:16 ISO営業

初めまして、ISO営業と申します。

専任されている方以外は「ISOの業務=余分な仕事」的な考えの方が多いかもしれませんね。
それが大抵の企業の実情でしょう。

環境側面の抽出を実施する事で得られる物は「御社の現状把握のために必要な情報」です。
環境側面の抽出という行為自体はその程度のもので、過大な期待はしない方が良いのではないでしょうか。
ただし、そこで得られた「情報」を元に14001のシステムを運営していく訳ですから、もっとも重要な行為であるとも言えます。

そもそも、ISO14001を導入して業務に無駄が無くなるとかいった直接的な効果があるのは本当に最初のうちだけでしょう。
ごみの分別を行う事によって廃棄物処理費用の低減を図るとか、電気の無駄遣いしない様にして光熱費の低減を図るとかがが入り口。
その次は業務プロセスそのものを見直してさらに無駄の削減。そこまで行くと直接業務に関することでやる事はほとんどなくなるでしょうね。
ISO14001導入して長い所は「企業として環境面で世間に対して貢献する」といった、今まで内部に向いていたベクトルを外部に向けてきているのが現状でしょう。
これが今後、どうなるのかは自分にも良く分かりません。

ISO14001にはシステムを維持管理していくことで企業に内在している環境リスクの低減といった考えもあります。
企業の業績に直接反映させるのが難しくなってきているのであれば、環境リスク管理の考え方にシフトすればやる事も多少見えてくるのではないでしょうか。
環境リスクの考え方で言えば企業のトップは「そんなの知らなかった」では済みませんしね。
環境側面の抽出→内在する環境リスクの発見って事になれば、トップも目を向けてくれるのではないですかね。

No.21220 【A-5】

Re:環境側面抽出の目的

2007-02-16 23:33:08 ISO担当部員

>「環境側面の抽出は現在の位置を確定すること」ということはわかるのですが、全部署に自部門の環境側面の洗い出しを依頼しても、担当者は作業内容及びそれによる環境影響について既に把握済みの為、環境側面の抽出作業は本腰を入れて実施してもらえないのが現状です。より抽出作業が強化されるように意識を変えていきたいのです。

ISO事務総長さんの会社の業務がわかりませんが、
例えば、法令順守の面からでも製造業(特に化学系)ならば、関係法令だけでも、50や100、条例や(業界内を含む)自主規制、地域協定などを入れると200位はすぐにカウントできると思うのですが、
本当に、作業担当者さんはすべて把握されているのでしょうか?
失礼ながら、改正もあるし、省令、通知といったものまで全て把握していらっしゃるとは、到底思えないのですが・・・

とするならば、コンプライアンスの観点から見てみるというのも一考かと。
ISO営業さんが書かれた環境リスクと共に、トップに働きかける一助にもなると思います。

もし、作業担当者さんが、それらの規制値、基準、作業方法、手順、測定方法、記録の必要性、届出関係等、全て把握されていて、全て完璧に実施されており、証拠もあるというのであれば、維持運用に移行されてコストカットの方向性を考えられていくのも一つだと思います。

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