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環境Q&A

環境影響評価とLCA 

登録日: 2007年11月15日 最終回答日:2007年11月21日 エコビジネス 環境マネジメント

No.25859 2007-11-15 02:10:12 ZWla940 事務局

環境の更新監査(外部監査)において,次のような指摘を受けました。「開発部門においてLCAを実施計画として作成されていますが,環境影響評価リスト上で特定されておらず,環境側面の特定〜目的・目標への展開が一元化されていません」とのこと。LCAの取り組みは,当初(ISO14001認証取得時)より,ISOの規格にLCAがあった為取り組んでいた事で,特に環境影響評価の必要性については考えもせず取り組みをしていました。規格を見るにLCAは独立したPDCAに基づき「材料選択」〜「廃棄」を一連のプロセスとして行っているように思います。認証を取得してだいぶたちますが,今までにこの点についての指摘はありませんでした。規格要求から見た場合,監査人が言われるようにLCAについても,環境側面の特定からの一連の作業が必要なのでしょうか。参考でも結構ですのでご意見を頂ければと思います。宜しくお願い致します。

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No.25861 【A-1】

Re:環境影響評価とLCA

2007-11-15 14:55:28 神奈中ISO (ZWla5f

すみません、不明な点があるのですが。

『LCAの取り組みは,当初(ISO14001認証取得時)より,ISOの規格にLCAがあった為』
とありますが、

ISO14001:2004で、そのような規格要求事項は無いと思うのですが、いかがでしょう。

回答に対するお礼・補足

質問のしかたが悪くてすいません。ISO14040の規格のことです。これがあったのでISO14001の規格とは別にLCAの取り組みをしていました。

No.25862 【A-2】

Re:環境影響評価とLCA

2007-11-15 15:19:44 神奈中ISO (ZWla5f

更新審査の規格はISO14001ですよね、

審査はISO14001の規格に従い実施されます。

「それ以外のファミリー規格」を「自主的に」実施していても、御社EMSの手順に従い、特定し、実施したもので無ければ、不適合とされても、しかたないと思います。

ISO14001は「環境マネジメントシステム」つまりシステム(手順等)の規格ですから、それ以外の手順で何か環境に良いことをしていても、審査ではNGとなります。

一つ考えられるのは、御社LCAの取組みが、ISO14001と関係無く、独自にやっていることだとすれば、不適合にはなりません。

また、更新審査と言うことですので、御社の取組みより、システムの再確認(手順どおりに実施されているか?)がメインであったため、指摘されたと思います。

本来は初期の審査で指摘される内容であったと思います。

回答に対するお礼・補足

回答ありがとうございます。おっしゃるように初期の段階での指摘であれば,多少納得もいくところですが,今になってとの思いが残ります。確かに自社の取り決めでは「側面を洗い出し,環境影響評価を行い,著しいものについて取り組みを…」としていますので,本来は評価すべきものなのでしょう。ご意見ありがとうございます。参考にさせて頂きます。

No.25864 【A-3】

Re:環境影響評価とLCA

2007-11-15 16:00:43 たる吉 (ZWl47e

>環境の更新監査(外部監査)において,次のような指摘を受けました。

>「開発部門においてLCAを実施計画として作成されていますが,環境影響評価リスト上で特定されておらず,環境側面の特定〜目的・目標への展開が一元化されていません」

審査員が何故、その指摘をしたのか、もう少し紐解く必要があると思いますが、14001の基本的な流れからすると、

(以下、私の認識です。)
(1)「環境側面の調査」
(2)「著しい環境側面を特定」
@「定常時著しい」
A「緊急時著しい」

@の場合、著しさを下げる(又は+の側面であればあげる)為に、目的目標に展開し活動する。
Aの場合、緊急事態を想定して訓練等を実施。
となると思います。

要は、環境側面の調査等を飛び越えて、いきなり目的目標になってるから「一元化されていない」とコメントしているのではないか、と思います。
(つまり、目的・目標に選んだ根拠はなんですか?という質問ではないでしょうか?)

LCAについては、JIS Q 14040の解説に記載のとおり、製品及びサービスに適用する支援技法です。

ISO14001側で、LCA活動が何故、「著しい環境側面」なのかについて、説明できれば、別基準のLCAを適用させても、問題ないと思います。

例えば、審査員がいうように、「環境適合製品の設計」という環境側面のプラス面の評価を環境影響評価で行えば、説明が付くでしょう。他にも方法があるのではないでしょうか?(社長の意向とか・・・)

回答に対するお礼・補足

回答ありがとうございます。たる吉さんの言われるように「環境側面の調査等を飛び越えて、いきなり目的目標になってるから,一元化されていない」との観点だと今更ながらにして思います。また,環境方針(社長のコミットメント)にはLCAについて謳っているため,そのような回答でも良かったのかもしれません。何れにしても環境影響評価でプラスの側面として評価すべきものと思われる為,その方向で検討していこうと思います。ありがとうございました。

No.25870 【A-4】

Re:環境影響評価とLCA

2007-11-15 17:39:47 神奈中ISO (ZWla5f

たびたびすみません、同じ立場にあるものとして心中ご察し申し上げます。

今回の不適合の提示に対する是正処置は厄介ですね。
(御社の手順が完璧であればあるほど厄介ですね)

余計なお世話かと思いましたが、少し是正処置を考えてみました。

設計開発プロセスの環境影響評価は実施されたと思います。その結果、設計開発業務の何かを「著しい・・・」と特定していませんでしょうか?

A-3回答者様の指摘どおり、「著しい・・」から「目的目標」へ展開する御社の手順に不備があった事が『原因』としてあげられ。(不備が無くても、不備を作らないとだめかもしれません)
『再発防止策』は、手順を変更すれば良いのでは、と思います。

当社の『著しい環境側面登録表』を確認した結果、一覧表の中に「登録理由と改善(目的目標)or維持管理項目とするか」が書いてあります。

以上、余計な事を書きましたが、ご参考となれば幸いです

回答に対するお礼・補足

神奈中ISOさんありがとうございます。指摘は受けましたが幸い,「推奨改善事項」でコメントの扱いです。とは言いましても社内的には対応を考えなければいけない為,頭を悩ましていました。言われるように開発部門でも環境側面の洗い出しはしていましたが,その中にLCAについては入っていませんでした。プラスの側面として図面の電子化等はありましたが,これをLCAに繋ぐ様なことはしていませんでした。(はなから別物と扱っていましたから)神奈中ISOさんが言われる「一覧表の中に「登録理由と改善(目的目標)or維持管理項目とするか」と言うのは良い方法かもしれません。検討してみます。ありがとうございました。

No.25874 【A-5】

Re:環境影響評価とLCA

2007-11-15 20:02:52 東京都 / こん (ZWl144

 登録維持を目的とした文章技術上の問題ではなく、100%は難しくても、できるだけ規格に沿った手順に近づけることをおすすめします。
 トップの環境方針に書きいれるとか、社会的要請で、LCAをやることが、プラス面でもマイナス面でも著しい影響があると評価することはそれほど問題ないように思います。
 登録当初はともかく、更新時期ともなればやはり規格の要求を見直すのが良いと思います。

回答に対するお礼・補足

回答ありがとうございます。手順との見直しも含めて考えていこうと思います。ありがとうございました。

No.25893 【A-6】

そう簡単に答えは出ないのでは?

2007-11-17 09:43:32 todoroki (ZWl7727

環境の更新監査(外部監査)において,次のような指摘を受けました。
「開発部門においてLCAを実施計画として作成されていますが,
環境影響評価リスト上で特定されておらず,環境側面の特定〜目的・目標への展開が
一元化されていません」とのこと。LCAの取り組みは,
当初(ISO14001認証取得時)より,ISOの規格にLCAがあった為取り組んでいた事で,
特に環境影響評価の必要性については考えもせず取り組みをしていました。
規格を見るにLCAは独立したPDCAに基づき「材料選択」〜「廃棄」を
一連のプロセスとして行っているように思います。認証を取得してだいぶたちますが,
今までにこの点についての指摘はありませんでした。規格要求から見た場合,
監査人が言われるようにLCAについても,環境側面の特定からの一連の作業が
必要なのでしょうか。
参考でも結構ですのでご意見を頂ければと思います。宜しくお願い致します。
***********************************************************
一連のQ&Aを見ましたが、いまひとつ問題の核心にたどり着いていないと思います。
・ 御社もしくはあなたの事業所の業態および部門は何ですか?
(たとえば「自動車部品製造業の製造事業所内開発部門」とか)
・ トップの方針はどのようなものですか?
・ 著しい環境側面は何ですか?
・ 著しい環境側面とLCAは、どこでどのようにかかわっていますか
(またはいましたか)?
・ これらに対して、外部監査員からの指摘文章はどのようなものでしたか?
これらによって、答えはいくらでも変わってきます。
書ける細かさで結構ですから、一度書いていただけませんか?

回答に対するお礼・補足

todoroki様ありがとうございます。返信遅くなり申し訳ありません。ご回答させて頂きます。
<御社もしくはあなたの事業所の業態および部門は何ですか?> 製造業ではありますが,現在私のいるサイトは間接部門が大半で一部で加工や組立を行っています。
<トップの方針はどのようなものですか?> 環境方針の中にLCAも含んでいます。
<著しい環境側面は何ですか?> 現在は一般的な紙,ゴミ,電気となっています。このあたりは当初より手掛けているため,ほぼ飽和状態となっています。そこで有益な活動(日常業務の延長で:結構無理があるところもありますが)として進めています。
<著しい環境側面とLCAは、どこでどのようにかかわっていますか> ここが難しいところですが,開発での影響評価上は著しく有害なものは電気で,後は有益なものとして「有害物質を含まない材料選定」や「図面の設計検証」をあげています。
<これらに対して、外部監査員からの指摘文章はどのようなものでしたか?> これについては質問させて頂いた中にありますように「開発部門においてLCAを実施計画として作成されていますが,環境影響評価リスト上で特定されておらず,環境側面の特定〜目的・目標への展開が一元化されていません」と言うことでした。
判りにくいかも知れませんが,宜しくお願い致します。


No.25912 【A-7】

Re:環境影響評価とLCA

2007-11-19 14:18:06 神奈中ISO (ZWla5f

なるほど、A-6回答者様の指摘どおり、簡単な内容ではなかったですね。

環境方針にLCAが含まれていれば、不適合にはならず「推奨改善事項」との指摘でうなずけます。

A-3回答者様へのお礼にも書いておられますが「環境方針に整合して目的目標にしました」と回答していれば、指摘を受けなかったかもしれませんね。

推測ですが、審査中、質疑応答の中で「ISO14040・・・」「以前から・・・」にこだわってしまったのが、指摘を受けた原因ではないでしょうか?

それと、認証取得初期の段階では「環境方針に整合し・・・」と回答していたかもしれません。

目的目標は「文書化」の要求はありますが、「手順の文書化」は要求していません。
よって、4.3.3項を満足していれば、御社がどのような経緯で設定しても問題はありません。

後は御社の文書がどうなっているかですが、「環境影響評価」→「著しい・・」の手順を踏まなくても、環境方針から直接目的目標に持っていく事は規格上問題ありません。

今回の指摘は、ちょっとした行き違いによるものだったかもしれませんね。

回答に対するお礼・補足

神奈中ISOさん。回答ありがとうございます。
>「環境方針に整合して目的目標にしました」と回答していれば、指摘を受けなかったかもしれませんね。

 言われるとおりだと思います。よくありがちな,説明不足により深みに入ってしまうパターンかと思います。

>目的目標は「文書化」の要求はありますが、「手順の文書化」は要求していません。
よって、4.3.3項を満足していれば、御社がどのような経緯で設定しても問題はありません。

 規格を読み直してみるに確かに言われるとおりです。ここの部分はあまり気にしていませんでした。

>後は御社の文書がどうなっているかですが、「環境影響評価」→「著しい・・」の手順を踏まなくても、環境方針から直接目的目標に持っていく事は規格上問題ありません。

 実はこの部分で弊社の環境マニュアルでは「製品に関する取り組み」については開発部門が主担当として取り組むとしていて,環境影響評価との繋がりは明確には記載していませんでした。(この辺も問題かと思います)但し,環境方針から直接目的目標にもっていくことは規格上問題ないとのことですので,これを認識して該当部門への再教育等をしていこうかと思います。大変参考になるご意見ありがとうございます。また何かの際には宜しくお願い致します。

No.25933 【A-8】

余計訳がわからなくなったが、こういう場合は得てして・・・

2007-11-20 20:40:01 todoroki (ZWl7727

あなたの部門は開発部門ではなく、にもかかわらず
あなたの部門のISO14001の更新監査が
「開発部門において実施計画として作成されているLCA」に
振り回されているのはおかしな話しです。
ご存知のようにLCAとは、製品またはサービスあたりの環境負荷を、
それこそ「ゆりかごから墓場まで」定量化する手法です。
もし監査員のコメントが本当だとしたら、
あなたの部門が最初にISO14001の環境監査を受けられた時の、
いきさつと書類をあらいざらいひっくり返して、
ひも解いてみることをおすすめします。
そしてそれでもわからなければ、そのLCAの
System Boundary と Functional Unitを設定してみてください。
正しいLCAなら、迷わずできるはずです。
そこで迷うようではLCA自体がおかしい、
極論してしまえばあなたの部門の環境監査に
LCAが出てくること自体がおかしい可能性があります。
別に糾弾するつもりはありません。よくあることです。
そしてそれが今まで放置され続けていただけの話しです。
こういう場合は得てして、
・あなたの部門が最初にISO14001の環境監査を受けられた時のトップが、
どこかでLCAという言葉に触れ、それに酔いしれて「LCA」を環境方針に入れてしまった。
・環境監査を受けられた時の担当者が、内容を十分に理解しないまま「LCA」を入れてしまった。
・環境監査を受けられた時の監査員が、内容を十分に理解しないまま「LCA」を入れてしまった。
のどれかが原因です。
(経験者は語る)

回答に対するお礼・補足

todorokiさん回答ありがとうございます。先の質問に対する回答で説明が不足していました。申し訳ありません。

<御社もしくはあなたの事業所の業態および部門は何ですか?> 「製造業ではありますが,現在私のいるサイトは間接部門が大半で一部で加工や組立を行っています。」

 の間接部門には開発部門もあり設計・開発の業務をおこなっています。この点を考慮して回答頂ければと思います。お手数をお掛けしますが宜しくお願い致します。

No.25942 【A-9】

ならばお話しは簡単で・・・

2007-11-21 20:24:07 todoroki (ZWl7727

では改めて、そのLCAのSystem Boundary と Functional Unitを設定してみてください。
正しいLCAなら、迷わずできるはずです。
そこで迷うようではLCA自体がおかしい、
極論してしまえばあなたの部門の環境監査に
LCAが出てくること自体がおかしい可能性があります。

回答に対するお礼・補足

回答ありがとうございます。LCAの活動そのものはやっと取り掛かり始めたところであり,これまではRoHS対応等で含有物に関する取り組みがメインでした。最近になってやっとスタートしたところであり,現在システム境界や機能単位を設定しようとしているところです。よって,LCA云々といえる段階には未だなっていないと思います。この辺りのところをもう一度考えて対応したいと思います。ありがとうございました。

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