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環境Q&A

活性汚泥の嫌気化による変色 

登録日: 2008年10月14日 最終回答日:2008年10月14日 水・土壌環境 水質汚濁

No.29888 2008-10-14 17:28:03 ZWlbb50 ねこべー

廃水処理等の活性汚泥を嫌気状態に置くと,次第に腐敗して黒色に変色しますが,黒く変色するメカニズムについてご存知の方がいらっしゃいましたらご説明お願いできないでしょうか?
硫化水素等の臭気物質の発生に関連があるのではないかと考えておりますが,個人で調べた範囲では明確な原因がわかりませんでした。
よろしくお願いします。

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No.29893 【A-1】

Re:活性汚泥の嫌気化による変色

2008-10-14 21:55:13 おせんち (ZWlb24a

>硫化鉄の生成により黒くなったものです。
 タンパク質など硫黄を含む有機物が嫌気性分解して生じた硫化水素が鉄分と反応して黒色の硫化鉄に変わります。ヘドロ、底質、土壌など嫌気性状態のものは、黒色を呈します。黒くなったものに塩酸を加えると直ぐに黒色が消えるはずです。
 廃棄物の埋立地の古い層にも、真っ黒な部分があります。ほとんどの重金属は不溶性の硫化物なり埋立地から溶出することなく固定されます。酸化され始めると硫化物が酸化されて硫酸になり徐々に重金属の溶出が始まります。
 以前し尿の海洋投棄が行われていた頃、硫酸第一鉄を混入していました。硫化水素の固定により臭気を押さえ、色が黒くなるので投棄時の色を目立たなくする等の効果があったそうです。

 固ゆでたまごの黄身の表面が黒いのも硫化鉄によるものです。箱根大涌谷の真っ黒な温泉卵も同様です。 

回答に対するお礼・補足

詳しい回答ありがとうございます。

 最初,有機汚泥中に鉄というのがピンとこなかったのですが,よく考えると血液や食品由来のものが当たり前に入っていますね。
 硫化水素発生と同時に進行する理由も納得できました。

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