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環境Q&A

堆肥化過程でのCO2排出量 

登録日: 2001年08月28日 最終回答日:2001年09月05日 ごみ・リサイクル ごみ処理

No.327 2001-08-28 12:54:49

剪定枝を堆肥にすると二酸化炭素はどれぐらい出るのでしょうか。
また、二酸化炭素を一番出さない方法を教えてくださ
い。
よろしくお願いいたします。

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No.338 【A-1】

Re:堆肥化過程でのCO2排出量

2001-09-05 15:54:05 東京都 / 君山銀針

■堆肥そのものから排出される二酸化炭素ではなく、コンポスト機器の電力消費のみが対象かもしれないのですが、「生ゴミのコンポスト処理に伴う省エネ効果及び環境負荷の削減」(ハウステンボス・技術センター株式会社施設系管理部環境整備課)http://www.eccj.or.jp/succase/a_03.html という記事によれば、

生ゴミ焼却処理の場合、
・二酸化炭素(CO2)=1,979(kg/t) ・硫黄酸化物(SOx)=0.889(kg/t) ・窒素酸化物(NOx)=0.4592(kg/t)の排出となり、

コンポスト処理の場合は
・二酸化炭素(CO2)=0.6506(kg/t) ・硫黄酸化物(SOx)=0.3926(kg/t)・窒素酸化物(NOx)=0.3154(kg/t)
となるとの計算があります。これにならえば剪定枝の場合も焼却処理よりはかなり二酸化炭素が少ないと思います。

長崎浩氏による http://396.m78.com/column/n29.html の記事のように、生ゴミ堆肥化による二酸化炭素の排出は、自然循環の一端として考えることが可能で、人為的な化石燃料の消費とは区別すべきという意見もあります。

■もっとも、家畜の糞尿、生ごみなどの発酵可能な有機物資源を酸素の無い状態での発酵(嫌気性発酵)させ、そこから発生するバイオガス(メタン60〜65% 二酸化炭素40〜35%のガス)を集め、エネルギー源として利用するという取り組みも最近はじまっています。

環境省でも「生ごみバイオガス化燃料電池発電施設」をつくって実験をはじめたようです。
(参考 http://www.mainichi.co.jp/eye/feature/details/science/Physics/200105/07-1.html
この施設では生ごみ1トン換算で、一般家庭の約2カ月分の電力使用量に相当する約580キロワット時の電力が得られるそうですし、デンマークの施設ではふん尿1m3当り20〜30m3のバイオガス生産、バイオガス1m3当り約1.7〜2.2kwhの発電、約3.0〜4.0kwh相当のお湯生産 (http://www.pal.or.jp/env/report11.html
との情報がありました。
これらは大気中に排出される二酸化炭素を有効利用することによって、化石燃料の消費も押さえる、ダイオキシンも排出されないという一石何鳥もというプランですが、残念なことに今のところ、こういった専用施設を建設しないと利用はできないようです。

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