一般財団法人環境イノベーション情報機構

環境Q&A

CO2比較の一般論として 

登録日: 2010年08月16日 最終回答日:2010年08月20日 エネルギー その他(エネルギー)

No.35373 2010-08-16 14:29:05 ZWlbd50 今回は匿名

現在、法令の関係で電力などのエネルギーをCO2換算で実績を比較検討することが社内的に進められています。
基本的には前年度実績比で本年度実績を比較するスタイルです。

このとき、CO2排出係数は本年度と同じものを使うようにしています。
たとえば、2010年度実績を比較する場合、前年度の2009年度実績と比較するわけですが、どちらも係数は2010年度のものを使います。

ふと思ったのですが、これはおかしくないでしょうか?
換算係数はその年固有のものだから、2010年度は2010年度の、2009年度は2009年度の係数を使うのが正しいように思えてきました。
この点、当たり前すぎるのかどこにも記述がありません。係数を統一して比較する方が正しいのでしょうか?またそれはなぜでしょうか?

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No.35396 【A-2】

Re:CO2比較の一般論として

2010-08-20 15:58:07 ronpapa (ZWlba5

失礼します。
特定事業者であり複数のエネルギー管理指定工場を持つ企業(製造業)環境管理統括担当者としての経験則からの意見であって、一般論として通用するか、正しいか正しくないかという範疇にまでは論及できませんが、お許し下さい。
(1) 集計&換算するCO2排出量を比較検証したい目的と用途によっても異なると思います。 温対法におけるCO2排出量の届出報告数値として扱う場合は、年度毎・供給元毎の電気事業者別排出係数を用いて算出する必要があると考えます。
(2) しかし、自社内におけるエネルギー消費量やCO2排出量などの環境負荷データを、年度比較又は年度推移比較検証したい場合には、排出係数やその他の換算係数は固定値を用いる方法が適切(ベター)かと思います。

※ ご質問の意図が、「法令の関係で…」でしたら前者(1)ですが、「比較検討することが社内的に進められ」る目的であれば後者(2)に相当するのではと考えます。

(3) 但し、供給元毎に毎年変化・変遷し、且つ、実排出係数と調整後排出係数の二本立てでは、企業内管理(指数)を一本化することは難しいことから、常に各所の元始データを分類集計記録保存しておく必要があります。 そうしておけば、必要に応じて柔軟に排出係数の変化や固定値の変更と比較検証に対応することが出来ると考えます。 これは当社の場合の考え方です。
(4) 自責と他責という言葉の表現をご存知だと思いますが、省エネ活動等によるエネルギー消費量の低減効果については自分の(自社の)努力結果ですから「自責」の範囲ですが、電力エネルギーCO2排出係数の増減変化については(実排出係数と調整後排出係数のどちらにおいても)自分の努力だけでは左右できない部分ですから「他責」と呼びます。 これを厳格に分けて管理出来るようにしておくことが今後の経営管理と環境リスクマネジメントにおいても必要になる時代だと考えています。

※ "今回は匿名"とされる必要は無かったのではありませんか?
考えてみるにはいい課題だと思いますし、多くの意見交換があっても良いテーマだと思います。
追加で私の日頃考えるところを述べさせて下さい。

No.35397 【A-3】

さまざまに意見交換があっても良いテーマだと思いましたので

2010-08-20 17:10:28 ronpapa (ZWlba5

- 国内最大の水力発電量を持つ関西電力さんの実排出係数は0.000355tCO2/kWh=355gCO2/kWhですから、他の生産拠点から(例えば、550gCO2の北陸電力さん又は674gCO2の中国電力さんから)関西地区への工場移転か拠点集約をすれば電力エネルギーCO2排出量はそれだけで35%から45%程度の削減効果を見込めることになります。(これって正しい解釈なのでしょうか?) まぁ、多額の移転費用を掛けてまでそんなことを進める企業は無いでしょうが…。

- 沖縄電力さんの946gCO2/kWhという数値を見てしまうと(関西電力さんの3倍近くですから)、誰もが沖縄への産業進出に躊躇するのではないでしょうか? 極端なことを考え過ぎてもいけませんが、中国電力さんの674gCO2や北海道電力さんの588gCO2も高い部類になりますが、原子力発電量が寄与したからでしょうか九州電力さんの374gCO2は企業立地に好条件という評価になります。 電力スワッピング取引を利用すれば風力開発さんのゼロgCO2は魅力ですが一体価格はいくら位なのでしょうか。

- 今後は、温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度(温対法)への対応だけの問題では済みません。 社内の環境負荷計算やLCA把握など(例えばカーボンフットプリント算出など)を進めようとすれば、特定の原単位係数を使用した固定値で算出把握しなくては、それぞれの比較検証が出来ません。 ですから、温対法に基づくCO2排出量の合計値では、企業内で比較検証する数値や製品工程別数値などと合致してこない事態が想定されます。 これはどうするのでしょう?
言い換えれば、環境省の進める温対法などの制度設計と、経産省などが進める産業分類/業種別/製品群別の取り組み策のベース数値に矛盾が生じないように出来るのか?という素朴な疑問です。

※ 設問に触発され,共に考えてみたい環境エネルギー課題でもありますが、ご質問の趣旨に沿わないコメントであればお詫びします。 別スレッドとすることも考えますので、その旨を返信記載下さい。

回答に対するお礼・補足

ronpapaさま
ご回答ありがとうございます。
率直に言って、そこまで深く考えた質問ではなかったのでありがたい気持ちと申し訳ない気持ちでいっぱいです。
最初のご回答に提示いただきましたが、要は元始データでの比較が一番正確な気がしているのです。完全「自責」ですから。
ただ、法令などでCO2やklなどの単位が求められているので換算せざるを得ないのですが、でも係数は毎年違うわけで…、その年度ごとの係数を無視して同係数での実績比較というのには疑問を禁じ得ないのです。
国がそうしろと言うなら従うしかないですが、本ご回答3段落目に提示いただいている通り、本当にそれでいいと思ってんの?とは考えてしまいます。

貴重なご意見をありがとうございます。

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