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環境Q&A

硝化脱窒運転の循環量 

登録日: 2011年07月25日 最終回答日:2011年08月08日 水・土壌環境 水質汚濁

No.37338 2011-07-25 14:51:54 ZWlc51e nothnoth

当方の処理場では硝化脱窒運転による窒素除去を行っているのですが、今までは循環量の比率を3〜4倍程度で行ってきたのですが、窒素除去率を上げるため、15〜20倍に上げました。
 ネット等で調べてもこの循環量の倍率、量についての記述がありませんでしたので、15〜20倍の循環量の倍率は妥当なものなのでしょうか?
ご教授お願いします。

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No.37347 【A-1】

Re:硝化脱窒運転の循環量

2011-07-26 21:24:53 万田力 (ZWl3b51

 この分野はあまり得意ではありませんが、
(1) 今まで3〜4倍で行ってきたのは何故でしょう?
(2) 何故15〜20倍にしたら除去率が上がると思ったのでしょう?

 硝化脱窒で窒素除去に影響を与える主な因子はA−SRTで、水温15℃でおよそ8日以上とされているようです。(1993.11の北海道大学衛生工学シンポジウム論文集7-2の「下水道高度処理施設設計指針改訂の考え方」など、この文献はインターネットで見ることができますので探してみてください。 ) 」
 これを満足する循環倍率が答えになるでしょう。

回答に対するお礼・補足

ご教授ありがとうございました。

(1)(2)についてですが設立時からこの倍率で運転するように指導を受けたためですが、さらに窒素除去率を上げるために、上司の指示で15〜20倍に上げました。
 なぜ倍率を上げなければいけないのか解りませんでしたので、ご質問させていただきました。(上司に質問しても通常15〜20倍という回答しか得られなかったためです。)
「万田力」さんの言われる通り、「下水道高度処理施設設計指針改訂の考え方」を閲覧してみようと思います。

No.37360 【A-2】

Re:硝化脱窒運転の循環量

2011-07-28 23:35:30 風林火山 (ZWl8e32

  で、15〜20倍にして除去率は上がったのですか?
 セオリーから判断すれば多すぎますが、それで除去率が上がったのなら目的を達成したわけですからそれはそれで良いと思います。(まずあり得ないと思いますが)

 下水処理場なのか農集なのか、また処理方式も書かれていませんので回答が付きにくいのだと思います。
 下水であるならば維持管理指針に基本的な循環比は書いてあったはずですのでもう一度読んでください。

 処理場ごとに条件は違いますから倍率を鵜呑みにするより、循環比を変えながら除去率の一番高いところを探すのがいちばん早くて確実と思います。

回答に対するお礼・補足

ご教授ありがとうございます。
当方の処理場はし尿処理場でし尿、浄化槽汚泥を約100㎥/日処理しております。
もう一度維持管理指針で確認しようと思います。

No.37361 【A-3】

Re:硝化脱窒運転の循環量

2011-07-29 12:44:32 papa (ZWlbd18

硝化脱窒運転の基本的な仕組みをよく理解されていないのでこのような質問がでてくるのだと思います。
無酸素部分での脱窒に先立って、窒素成分は硝化していることが必要ですので、そのために必要な硝化細菌を保持できるASRTを確保しなければならないことは万田カさんの回答のとうりです。
無酸素槽は脱窒に必要な滞留時間と酸素濃度の低下が必要です。
循環脱窒で循環量を増やすと無酸素の維持と滞留時間確保がどちらも困難になるため、循環比を上げると脱窒率は低下するのは当然の帰結です。(この程度のことは常識なので本に書いてないかもしれません)
循環脱窒の循環比上限は200%程度が実用上限度かと思います。

ODでは、曝気停止などの操作が出来ますので、循環比にかかわらず高い脱窒率になります(二沈の浮上防止も兼ねてそういった操作をしている処理場がほとんどですが)したがって循環比は関係ありません。

操作の仕組みを考えてみればネットで探しても情報がないことは当然です。

回答に対するお礼・補足

ご教授ありがとうございました。
月二回程度水質を検査していただいているので、T-N値の変化を確認したいと思います。

No.37362 【A-4】

Re:硝化脱窒運転の循環量

2011-07-29 17:57:49 papa (ZWlbd18

先程の回答は浄化槽や下水処理の場合のコメントを述べたものです。
し尿処理の場合は窒素濃度が高いので一般的には硝化段階でのアルカリ剤添加と無酸素槽への電子供与体(有機物)添加が必要です。

No.37377 【A-5】

Re:硝化脱窒運転の循環量

2011-08-08 16:57:15 イニシャル泥 (ZWl8133

し尿処理場だと、下水と違って窒素濃度が高いので、循環比を確保して、理論上の除去率を高くするのが普通です(標脱など2段の硝化脱窒の前段の話)。従来の4Qは、標脱だとすると、聞いたことがない程少ない循環比ですので、もっと回すように言われても不思議ではありません。ただ、あまり回しすぎると、各槽での反応が終了しなくなり、理論上の除去率が得られなくなる(特に第一撹拌槽の脱窒が完了しなくなる=近年は簡易水洗で生し尿も薄くなり、浄化槽汚泥も単独から合併にシフトし、負荷がなくなってます)ので、各槽の各態窒素を見ながら、最適な循環Qを見いだす努力は必要だと思います。標脱以外の方式だと、循環の内容しだいでしょうか。

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