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環境Q&A

BOD関連の質問 

登録日: 2004年03月11日 最終回答日:2004年03月13日 水・土壌環境 水質汚濁

No.5303 2004-03-11 22:17:07 くろぶた

はじめまして 未熟者なので教えてくれませんでしょうか。
質問は4つです。

1.0.1mol/L チオ硫酸ナトリウム溶液の標定は使用時に行い、そこから0.025mol/L チオ硫酸ナトリウム溶液を使用時に調整するとJISに記載されていますが、1週間ぐらいファクターはほとんど変化しないと思うのですが。必ず使用時に標定しないといけないんでしょうか?DOの測定はどのように行っていますか?教えてください。

2.グルコース-グルタミン酸混合標準液が極端に低く(160〜190mg/L)なったとき、考えられる原因はなんですか?

3.溶存酸素飽和液を滴定法と隔膜電極法で比較したとき、その差がどれくらいまでなら良いですか?0.3mg/Lだと、どうなんでしょうか?

4.15分フタ開放状態での測定は問題はないんでしょうか?

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No.5306 【A-1】

Re:BOD関連の質問

2004-03-12 00:33:42 北海道 / きた

>1.0.1mol/L チオ硫酸ナトリウム溶液の標定は使用時に行い、そこから0.025mol/L チオ硫酸ナトリウム溶液を使用時に調整するとJISに記載されていますが、1週間ぐらいファクターはほとんど変化しないと思うのですが。必ず使用時に標定しないといけないんでしょうか?DOの測定はどのように行っていますか?教えてください。

○市販されているものがあります。ということは・・・

http://www.st.rim.or.jp/~shw/ti_jap.html
Reagents' chemical Database
1960-9950 N/40(0.025mol/L)チオ硫酸ナトリウム溶液 N/40(0.025mol/L)Sodium thiosulfate solution ・・ 容量分析用 500ml ・・ ・・

>2.グルコース-グルタミン酸混合標準液が極端に低く(160〜190mg/L)なったとき、考えられる原因はなんですか?

○多くは、植種(シーディング)も問題のようです。
そのようなものがBODのようです。

http://www.pref.gunma.jp/c/02/eikanken/work08.html群馬県衛生環境研究所 保健所精度管理事業実施結果−その1

<ニフティ加入者のみ>
https://enter.nifty.com/iw/nifty/fchemt/mes/10/2244.html#msg2244
10. 【分析】なんでもAnalyzer:地球,環境も
発言番号 2244 発言日時: 00/03/09 00:44
> 3)グルコース−グルタミン酸混合標準液を測定しても220mg/lにならない。
希釈(植種)液中の微生物によっては、220mg/lにならないこともあるようです。
微生物が馴らされている環境によって180ぐらいしか行かないときもある、と最終末端処理場の方から聞いたことがあります。

回答に対するお礼・補足

ありがとうございます。返事がとても早くてびっくりしました。希釈水の件とかなかなかJISの記載通りにならないこともあるのですね。JISに則れるように励みたいと思います。 

No.5312 【A-2】

Re:BOD関連の質問

2004-03-12 10:33:10 papa

BODは物質の量を測定するのではなく「あらかじめ決められた定義によって操作したときの状態量」として考えるとわかりやすいと思います。
実際やってみると、標準液は室温で半年くらいでは許容誤差を超えるほどの品質低下にはなりません。しかし、どんな古い標準液でも良いかというとそうでもないので一応のルールを決めてあります。加工食品の賞味期限みたいなものであると考えていただければいいと思います。賞味期限切れでも十分に食べることは可能ですが、品質管理上スーパーの店頭などからは撤去されます。
>2.グルコース-グルタミン酸混合標準液が極端に低く(160〜190mg/L)なったとき、考えられる原因はなんですか?
極端に低いとは思われませんが、「あらかじめ決められた定義によって操作したときの状態量」であるので、本来的な真値というものは存在ないことを認識してください。
>3.溶存酸素飽和液を滴定法と隔膜電極法で比較したとき、その差がどれくらいまでなら良いですか?0.3mg/Lだとどうなんでしょうか?
差がどれくらいならいいかという問題ではなく、定義された計測方法はどちらも正しいと考えてください。正しく校正、調製されていれば誤差範囲で差はないというのが実感です。
>4.15分フタ開放状態での測定は問題はないんでしょうか?
気泡脱気の意味もあり、影響はゼロではありませんが「定義によって操作した」という意味では影響がありません。

BODというのは測定が簡単な上、「手続定義によって計測された量」なので初心者にはあやふやなものに思えるかもしれませんが、長い時代のデータ蓄積や、ばらつきを生じる原因の探求などを考えると、奥深いテーマがまだたくさんあります。「究極の魚釣りはフナにはじまってフナに終わる」そうなので、水の探求は「BODにはじまってBODに終わる」とも言えそうです。

回答に対するお礼・補足

ありがとうございます。定義された計測方法はどちらも正しいとされていますがいまいちピンときません。JISに則ることができないこともあるので困ります。なにか資料があったら教えてください。丁寧に有り難うございました。 

No.5326 【A-3】

Re:BOD関連の質問

2004-03-13 23:45:49 ぐれい

>2.グルコース-グルタミン酸混合標準液が極端に低く(160〜190mg/L)なったとき、考えられる原因はなんですか?
原因については、色々考えられると思います。まずは、この溶液の希釈で用いている希釈液(又は、植種液)に存在する微生物量や種類です。微生物によってはグルコースやL-グルタミン酸を分解しにくい菌も多く存在します。そのような菌が多く存在してしまった場合はどのようになるかはおのずと想像がつくと思います。植種液に関しては、市販品から作る方法もありますし、又、自分で植種液のもととなる溶液を採取してきて用いると言う方法もあります。そのため、その諸条件により大きく変化すると言うことを頭に置いてください。また、他にも、培養温度、明暗等、BODとしては基本とも言える諸条件が意外と大きく影響することが多々あります。また、一つのデータで判断するのではなく、同一希釈・同一操作で数件行い、どのぐらいの確率でその値が出るのかを見てから、原因等を考える方が良い感じがします。一度の結果で、その原因を考えるのは難しいかと思われます。

参考になれば幸いです。

回答に対するお礼・補足

ありがとうございます。植種はカプセルを使っています。原生動物がいないとグルコース−グルタミン酸は低い値を示すそうですが・・・ 原因を追究していきたいと思います。

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