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環境Q&A

完全消滅型ゴミ処理機 

登録日: 2002年04月05日 最終回答日:2002年04月12日 ごみ・リサイクル ごみ処理

No.688 2002-04-05 10:26:52 何でも屋

生ゴミの処理に対し最近今まで以上に「堆肥化」の声を聞くようになりました。「堆肥化」に対して否定するつもりは有りませんが、「完全消滅」と併用する事は考えられないのでしょうか。

「完全消滅」させても、Co2の発生は抑える事は出来ませんが、
「焼却灰」なのではないですか?
最終処分場に埋めるにしても限界がありますし、「堆肥化」しても今現在では引き取り手がない為倉庫に山積みされていますよね。
それならば「完全消滅」も一つの手段だと思うのですが。
皆さんはどうお考えでしょう。

御意見宜しくお願い致します。

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No.693 【A-1】

Re:完全消滅型ゴミ処理機

2002-04-11 13:31:59 LP

何でも屋さま,はじめまして。

堆肥化のことに関しては,こちらのフォーラムで私なりの意見を申し上げておりますのでご参照ください。
http://www.eic.or.jp/forum/details.php3?serial=145&sort=1&pos=0&category=51

我が家でも消滅型の処理機を使用していますが,いまのところ「完全消滅」はメーカーのセールストークで,実際には「堆肥」のようなものが徐々に増えていきます。

堆肥化した場合の最大の問題は,商品価値のある堆肥ができるかどうかで,せっかく作ったものが倉庫に山積というのは,プラスチック類や金属類の異物混入のせいだと思います。
農地にそれらを漉き込んでしまったら,それこそ取り返しがつかないですので。
食品に含まれる塩分は意外に問題にならないようです。生産される量が過剰ということもないようです。

生ごみ分別排出を取り組む上で,排出側の住民も製品となる堆肥の状態に責任をもたなければならず,システムを理解することを運動として取り組むべきではないかと思います。

製品として売れないものしか生産できないのならやめるという考え方もあるかと思います。前向きに必要なのは,どういうプロセスを経て商品化できる生ごみ堆肥を生産していくかという戦略ではないかと思います。

処理機による生成物も堆肥と同じように扱えると聞いています。住宅がまばらにある地区では集団回収の効率も悪いし,生活時間が一般の人と違う場合にはこういう装置が有効である場合もあると思います。
併用することに異論はありません。

回答に対するお礼・補足

回答の記入有難う御座います。
早速参考にさせていただきます。
まだまだ勉強不足で恐縮なんですが、これからも宜しくお願いします。

No.695 【A-2】

Re:完全消滅型ゴミ処理機

2002-04-12 09:54:13 東京都 / 君山銀針

LPさま、実践に基づかれた興味深い情報ありがとうございます。処理機のごみの残存量データ的な情報があったので、補足させていただきます。

堆肥化の推進は食品リサイクル法によっても進められているところですが、食品リサイクル法成立の背景となっているのは、食品廃棄物の発生抑制と減量化です。

LPさんも「メーカーのセールストーク」と指摘していますが、豊橋技術科学大学生物機能工学研究室ホームページ 生ゴミ処理コーナー http://eco.tut.ac.jp/%7Ebac/namagomi.html
生ごみQ&A http://www.eco.tut.ac.jp/~bac/QA.html
によると、「完全消滅」といっている処理機の場合でも、実際はごみが残存し、生ゴミ重量(湿重量)の10%程度の残存量ならいい方だとのこと。
また、国民生活センターの家庭用生ごみ処理機の商品テスト結果
http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20001005_1.html ではの微生物分解方式生ごみ処理機による生ごみの重量減少率は約73〜93%だそうで、30%近くも処理されない分が出ているようです。

堆肥化はこの残った部分を処理する方法として位置づけられているのではないかと思います。つまり堆肥化は完全消滅と全く異なる処理方法ではなく、(LPさんも書かれているように)それを補完する方法ではないでしょうか。

例えば、新宿区 コンポスト(堆肥)化容器補助の説明
http://www.city.shinjuku.tokyo.jp/division/381700recycle/re-seiso/5osirase/5namagomi-asen/n-gomi.htm などでもごみ処理機で処理したもの→堆肥化という説明がされています。

なお、国民生活センターのテストでは、処理したものを堆肥化でなく、可燃ごみとして出した場合、収集・運搬・焼却とさらにエネルギーとコストが消費されることとなり、環境にやさしい使い方とは言えない、としています。

ただし、以前のQ&A http://www.eic.or.jp/QA/bbs02.php3?serial=600 
http://www.eic.or.jp/QA/bbs02.php3?serial=327
で生ごみをコンポスト処理した場合と焼却処理した場合の環境負荷を比較した情報を紹介しましたが、
特に http://www.eic.or.jp/QA/bbs02.php3?serial=600 で紹介した京大の研究では、二酸化炭素排出量などの点で生ごみ処理機に必ずしもメリットがないと指摘しています。(大規模堆肥化の場合は二酸化炭素排出は生ごみ処理機よりはかなり減りますが)、評価はなかなか難しいようです。

回答に対するお礼・補足

回答記入有難う御座います。
いろいろな所でテストしているんですね。
大変参考になりました。
もっと調べてみます。

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