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環境Q&A

ダウンウォッシュが起こる条件について 

登録日: 2004年08月21日 最終回答日:2004年08月31日 環境一般 環境アセスメント

No.7292 2004-08-21 12:13:11 川本祥子

初めて質問をさせていただきます。

排ガスの拡散についてです。
煙突高さが近接建物の2.5倍以下である際に、近接建物の影響を受けてダウンウォッシュが起こるといわれていますが、この近接建物とは、煙突からどれくらいの距離にあるものをさすものなのかを教えてください。

よろしくお願いします。

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No.7400 【A-1】

Re:ダウンウォッシュが起こる条件について

2004-08-28 14:29:47 大気屋

日付から推測して下を見ての質問だとしたら、ここで記載されているより詳しいことは知りませんが...
http://society3.2ch.net/test/read.cgi/atom/1089382686/

2.5倍というのを提案した外国の人は、建物高さの5倍の範囲の煙突がダウンウォッシュの影響があると報告したそうです。
それで、経済産業省のMeti-Lisモデルでは、5倍の範囲までを影響範囲にしてるようです。
悪臭防止法の2号規制は、10倍の範囲までを影響範囲として規制しているようです。
ただ、周囲の風速や大気の状態などにより、一概にどこまでとは判断できないです。
2.5倍というのの提案もかなり前で、予測精度も向上しており数値シミュレーションや風洞実験により確認する方がよいかと思います。

回答に対するお礼・補足

詳しい回答、どうもありがとうございます。
5倍や10倍というと、かなり広い範囲をさすのですね。

リンク先も拝見しました。
2ちゃんねるのようですね。私は2ちゃんねるをあまり見たことがないので、こういった質問ができる掲示板があるとは知りませんでした。

大変参考になりました。どうもありがとうございました。

No.7416 【A-2】

Re:ダウンウォッシュが起こる条件について

2004-08-30 11:06:20 東京都 / 君山銀針

社団法人産業環境管理協会のホームページに有害物質の拡散予測が可能なプログラム「METI-LISモデル」
http://www.jemai.or.jp/CACHE/tech_details_detailobj452.cfm の説明があります。

この説明によると、METI-LISモデルは「建屋の高さと幅のどちらか小さい値(L)を指標として3Lより煙源に近い範囲については計算不可能」「建屋による乱れの影響を受ける範囲を3L≦x≦10Lとし、この範囲をダウンウォッシュを考慮した拡散モデルで計算するようになっている。10Lより風下側はPasqull-Gifford線図の安定度に応じた近似式により計算するようになっているが、10Lにおいてσzの大きさに違いが生じないよう考慮してある」そうです。

回答に対するお礼・補足

詳しい回答、大変ありがとうございます。
METI-LISモデルについて勉強してみます。

No.7439 【A-3】

Re:ダウンウォッシュが起こる条件について

2004-08-31 23:47:50 大気屋

君山銀針さんのご回答に補足いたします。紹介した2ちゃんねるのページにも少々記載がありましたが。

METI-LISモデルの元(ISCモデル)の元となったHuberモデルにおける10Lというのは、
建物の後方(風下)で環境濃度の影響が生じるエリアです。
3Lまでは建屋影響による逆流域(風が建物に巻き込むエリア)で、
そこから10Lまでが建屋影響による乱流域(風が乱れているエリア)としています。
10L以遠は、通常に拡散するとしています。(10L以内で拡散が進んだ影響は考慮しますが。)

ご質問の煙突から建物までの距離は、「METI-LISモデル」には次のように記載されています。
「建屋が排出源からみて、風下及び風上方向に5L、横方向にLの範囲に一部分でもかかる場合は、
ダウンウォッシュの影響が生じるものとして(以下、略)」とされています。

なお、建物の後方(風下)に煙突がある場合でも、煙突高さと風下距離によっては建物影響を受けます。
風上にある場合よりは影響を受けにくいですが。

回答に対するお礼・補足

大変良く分かりました。
建屋の位置条件としては、「建屋が排出源からみて、風下及び風上方向に5L、横方向にLの範囲に一部分でもかかる場合」で良いのですね。
詳しい回答、どうもありがとうございます。

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