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環境Q&A

BOD標準物質の適性値について 

登録日: 2004年10月12日 最終回答日:2004年10月13日 水・土壌環境 水質汚濁

No.7937 2004-10-12 06:22:37 コウテイペンギン

 みなさまはじめまして。私は今BODの誤差について検討しており、まずは標準物質としてJISで定められた『グルコース・グルタミン酸標準溶液(各150mg/L)』をサンプルとして測定しておりますが、標準値が2種のJISで食い違っており、その解釈に悩んでいます。

 「JIS K 0102」及び「JIS K 0400-21-10」に基づいたBOD試験では、グルコース・グルタミン酸標準溶液のBOD5の値がそれぞれ「220±10mgO/L」と「180〜230mg/L」になっています。

 「JIS K 0400-21-10」では「標準溶液の調製・操作ともにJIS K 0102も同様である」としながら「この規格では180〜230mg/L、JIS K 0400-21-10では220±10mgO/Lとしている」と記述していますが、同一の実験で標準値が食い違っているのは何故なのでしょうか?『mg/L』と『mgO/L』では意味合いが異なるのでしょうか?

 長々と申し訳ありません、どうか教えてください。
 

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No.7942 【A-1】

Re:BOD標準物質の適性値について

2004-10-12 20:22:52 JK

> 同一の実験で標準値が食い違っているのは何故

この標準値というのは経験値にしか過ぎないので、どのような測定機関を標準とするのかによっていくらかの違いが生じると思います。
ここでも質問が出されていますが、160くらいの値が出ることもあるようです。

> 『mg/L』と『mgO/L』では意味合いが異なるのか?

同じことです。
消費される酸素の量を表すことになっています。

回答に対するお礼・補足

回答ありがとうございます。
今まではJISに従うことばかり重視していましたが、考え方が変わりました。

いい答えを頂いて助かりました。ありがとうございました。

No.7950 【A-2】

Re:BOD標準物質の適性値について

2004-10-12 22:51:36 きら

きらです。
 JIS K 0102 は持っているのですが、あいにくK0400-21-10がないため、きちんとした解答になりませんが、手元にある「上水試験方法 解説編 2001年版」では、次の様に記載されています。

「グルコース標準液の20℃で5日間のBODは224±11mg/L、グルタミン酸標準溶液のBODは217±10mg/L、両者の等量混合溶液は220±10mg/L

 試験回数の5%以上において±20〜22mg/L以上の偏差を生じる場合には、試験操作の改善を要する。」

 従って、BODの誤差を検討する目安として、220±10mg/Lとなるか180〜230mg/Lとなるかかではなく、偏差がどれだけかに注目すれば良いのではないでしょうか?

 JIS K 0102では、偏差が著しい場合としか記載されていませんね。

 ちなみに当社では、ウインクラー-アジ化ナトリウム変法と隔膜電極法(DOメータ)の2法でチェックしています。
 偏差は±20mg/L内にあります。

 以上、もしよければ参考にして下さい。
 

 

 

 



 

回答に対するお礼・補足

はじめまして、回答ありがとうございます。

標準偏差は10mg/L前後と大きくないので、結果は妥当であるはずなのにJISの数値と少し食い違っていたので悩んでいましたが、きらさんの回答を頂いてとてもすっきりしました。

たいへん参考になりました。ありがとうございました。

No.7977 【A-3】

Re:BOD標準物質の適性値について

2004-10-13 20:50:00 JK

問題とされる一つに、植種物質の入手方法があります。
これが値の大きさに大きく影響するようです。
これらは試験室間の値の違いになります。

繰り返し試験の値の違いは、室内精度がどうかをみることになります。

回答に対するお礼・補足

お礼が遅くなって申し訳ありません、再度の回答ありがとうございます。

植種に関しては、私も誤差要因として注目しております。
私は汚泥を使っていますが、扱いが難しいですね。
今後さらに検討を重ねていきたいと思っています。
貴重なご意見ありがとうございました。

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