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有機スズ化合物 環境用語

作成日 | 2003.09.12  更新日 | 2009.10.14

有機スズ化合物

ユウキスズカゴウブツ   【英】Organotin Compounds  

解説

スズに1-4個のアルキル基またはアリール基が共有結合した化合物の総称。

モノおよびジアルキルスズは主に塩化ビニル樹脂安定剤や産業用触媒に、トリアルキルスズやトリフェニルスズは防汚剤、農薬、防腐剤、殺菌剤、防黴剤などに用いられる。なお、自然界で微生物反応によりメチルスズが生成することが知られている。

また、有機スズ化合物の用語はトリブチルスズ化合物(TBT)をさす同義語として使われる場合がある。TBTは船底にフジツボなどの生物が付着するのを防止する目的で防汚剤として船底塗料に使われる。しかし、雌巻貝類の雄化現象(インポセックッス)などのTBTの有害性が広く認められるようになり、カナダなどは船底塗料へTBTの使用を禁止したほか、国際海事機関(IMO)は船底塗料へのTBTの使用を禁止したAFS条約(用語「TBT条約」の項を参照のこと)を2001年に採択している。日本国内では、TBT塗料・TPT塗料の製造・使用が諸外国に較べても早い時期に停止され、また、そうした背景のもと、TBT条約の採択について日本などが提案したという経緯がある。なお、国内の規制としてはTBTが化学物質審査規制法の第一種特定化学物質または第二種特定化学物質環境に指定されて所要の規制が行われている。

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