一般財団法人 環境イノベーション情報機構

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このゆびとまれ!エコキッズ

公園のはなし

■いろいろなどんぐり

●目的

  • 気づき:身の回りにある自然に気づく
  • 知識:どんぐりの種類と、どんぐりを実らせる樹種について知る
  • 行動:どんぐりと動物の関係など、生物同士の共生に学び、自然と共生できる生活を送れる

●背景

−タネと実−
植物の種子(タネ)は、顕花植物(裸子植物と被子植物)が受精によって形成する繁殖体で、種の保存という大役を担っています。種子から発芽した植物は、根がある程度生長して、独立的に栄養吸収できるようになるまでは、種子の内部に持っている親植物から授かった栄養分に依存して生育します。
一方、木の実は、植物学的には木本植物〔木〕の(被子植物の)子房が発達した組織〔実〕といえますが、一般には文字通り「木になる実」を指し、ギンナンやマツの実などの裸子植物の種子も含んで解釈されることが多いようです。また、ウメやモモなどの「タネ」(芯)は、果実の内果皮が硬化した核と呼ばれる器官で、種子はその内部にあります。

−タネの戦略−
植物は自分自身で移動ができないため、分布を広げるための戦略は主に種子を拡散することによって行います。どんぐりなどの木の実は雌しべの子房が肥大化したもので、中に種子が守られています。リンゴやナシなどのように、花を支える花床もいっしょにふくらんだものや、松ぼっくりのように種子を松かさに挟んで守るものもあります。枝から落ちて転がって分布を広げたり、風によって種子を拡散するもの、動物に果肉を食べさせ、中の種は固い殻に保護して糞といっしょに排出されることで種子の拡散をねらうものなどもあります。

−どんぐりの種類と形−
どんぐりとは、本来クヌギの実を指していう言葉ですが、通常カシ、シイ、コナラ、カシワなどブナ科の木の実を総称して「どんぐり」と呼ぶことが多くなってます。したがって、大きさや形も樹種によって異なります。コナラやマテバシイのように細長いどんぐりや、クヌギ、カシワなどの丸い実などがあります。また、どんぐりには「殻斗(カクト)」と呼ばれる小さなお椀状の帽子がついています。これも木の種類によって形や大きさが異なります。常緑樹のどんぐりは殻斗に模様がついており、落葉樹のどんぐりは殻斗が鱗状だったり房のようになっています。

−どんぐりと人間の関わり−
かつて、日本ではどんぐりやトチの実、クルミなどを集めて食料にしていた時代があったことがわかっています。縄文時代には主要な食料だった他、数十年前までは国内各地の山村で木の実を食品の一部にしていた文化がありました。また、子どもたちがどんぐりを拾っておもちゃとして遊ぶことも文化もありました。

●発展

○タネの戦略
植物は、種子拡散のためにさまざまな戦略を取っています。どんぐりをつけるカシ類やナラ類は恐竜時代に進化したと考えられています。この時代、どんぐりを食べる動物はいなかったため、後の時代に進化した人間や、リスやネズミなどの小動物がどんぐりを食べることに対しては無防備であると考えられています。しかし、リスやネズミなどの小動物がエサとしてためたものの食べ残しや食べ忘れが芽を出し生長することも多く、これらの小動物によって集められ、貯められることで分布を広げることもあります。
この他、動物のからだにくっついて遠くに運ばれたり、長い年月芽を出すチャンスを待っていたりと、植物は知恵を絞って子孫を残す工夫を凝らしています。さまざまな種類の種子が、それぞれどのような戦略を持ち、それを実現するためにどのような形態へと発達してきたか、また他の生物とどのような関係にあって、生物界の中でどのような役割を果たしているか等について捉えることが重要といえます。

○木の実と人間文化
人は、昔から植物をさまざまな形で利用してきました。食べる ・遊ぶ ・役立てるなど、主に種を使った植物の利用方法について調べ、また実際に体験してみる展開も図れます。
アワのたつ実:エゴ、ムクロジ、エンジュ、サイカチなど
食べる:ヤマモモ、クワ、ウメの実など
木の実で染める:ヤシャブシやハンノキの実など
和ロウ:ハゼの実
油:ツバキの実

●関連情報

  • どんぐりボランティアネットワーク
    〒760-0017  香川県高松市番町4-1-10 香川県林務課内どんぐり銀行事務局
    TEL: 0878-31-1111(内2696)
    FAX: 0878-61-5302

■カラスがいっぱい

●目的

  • 気づき:都市に適応した鳥に目が向くようになる
  • 知識:都市の野鳥と人間活動との関連について理解し、人間活動が自然環境に与える影響を考える
  • 行動:都市に共存する生物の生活に配慮した行動が取れる

●背景

−都市鳥の繁栄−
都市化が進む中、多くの動物は姿を消していきました。そうした中で想像以上に多くの鳥が都市の中に住みついています。都心でも、スズム、カラス、ドバトを始め、オナガや、メジロ、ウグイス、カワラヒワ、ヒヨドリ、ムクドリ、セキレイ、シジュウカラ、キジバト、カワセミなど多くの種類が観察できます。これらの鳥は都市という人工構造物や、庭木や屋敷林など作られたもしくはわずかに残った自然を積極的に取り込んで自分たちの生活環境にしていることから「都市鳥」と総称されます。

−嫌われもの ・カラス−
こうした都市鳥の中でも、カラスはもっとも目につく種のひとつといえます。都市部では、路上で生ごみを食い散らかしたり、時にどう猛な野性を示すこともあるため、迷惑な存在として認識されることも多くなっています。また、農村部でも作物への被害が深刻化している。単に黒いから不吉という見方もされやすいようです。

−カラス問題と人間−
都会で急増してきたカラスも、ごみを深夜や早朝に回収する地域では、その数が減っているといわれます。これは、つまり朝のごみ出しが結果としてカラスに給餌していることになっていると考えられています。都市生活の発達に伴ってごみとして捨てられる残飯の量が増えるとともに、都市のカラスも増えてきています。
本来、こうしたカラスの習性は、自然界における掃除屋として、重要な役割を担っていました。ところが、近年、都市やその周辺でのカラスによる野鳥への被害や影響が報告されています。カラスが他の野鳥を襲撃することで、都市で繁殖する野鳥のうち、樹洞で繁殖するためカラスの影響を受けにくいシジュウカラやコゲラなど、またオナガのように果敢に反撃を試みる種類などが選択的に生き残ることになったとも考えられています。また、ツバメやヒヨドリ、キジバト、メジロなどはカラスの攻撃を逃れるため、人家の庭や軒下、ベランダなど、より人の近くで繁殖するようになっています。さらに、駐車場などの目立たない場所で、集団化しているケースも見られます。車の排気ガスや人の往来で環境は悪化するものの、カラスが餌をあさる早朝に車の出入りが激しく、防衛策となっているとの見方があります。
カラスの被害が増大するのに併せて、カラス問題の対策も取られ始めています。東京都では、石原都知事が都内のカラスを現在の3分の1に減らすとの発言をしています。2000年夏には、「捕獲緊急大作戦」を実施しています。775件の問い合わせが殺到し、身体的被害や威嚇のあった68件について出動して61の巣などを撤去しています。しかし、根本的な解決策には、餌となるごみの絶対量を減らし、またカラスが餌にできないようなごみ出しの工夫をする「兵糧攻め」が必要と考えられています。
カラスの被害は深刻だが、それ以前にカラスも人間の被害者であることを認識する必要があるとの意見が多くされています。ごみの出し方の工夫や、都市化によるこれ以上の自然破壊を食い止めるなど、カラスを適正な数にするには、人間側でも考え工夫することが大いにあるということです。カラス問題は、人間とカラスとの関係だけでなく、人間と自然とのより望ましい関係を模索していくためのきっかけと捉える視点が重要といえます。

●発展

○ユリカモメもいっぱい
カラスと同様に、ユリカモメもまたごみの増加に伴って増えています。近年は河川沿いに内陸部にも進出してきています。
カラスと異なり、白いからだが一般的に好まれやすいこと、また、空中から颯爽とエサをつかみ取るアクロバチックな動きなどが人気を呼び、都鳥(ミヤコドリ)と呼ばれて親しまれています。しかし、その習性はカラスと似ており、数が増えると共に他の野鳥への被害も深刻化しています。ただし、冬鳥のユリカモメの影響は、繁殖地における小鳥などにより強く及ぶこととなります。

○野生の世界とヒトの常識
カラス以外にも都市に適応した鳥は数多くいます。これらの野鳥観察を通じて、生命のつながりについて学習することもできます。ことに野鳥などの野生動物は飼育動物とは異なり、生まれたときから常に生命の危機にさらされながら生きています。むしろ生き延びることの方が大変なことであり、「生きない」ことが原則ともいえます。そうした状況にあって、ヒトという種は例外的に生き延びることが当たり前になっているという特異な状況にいることを忘れてはならないでしょう。
また、自然界の循環を無視して繁栄してきた結果、現代社会は危ういバランスに立った持続不可能な状況に陥ってしまっているといえます。このように、人類が地球の仕組みからはみ出ている現実について、都市の野生を観察することで示唆されます。

●関連情報

  • カラスに関する書籍
    「カラス、どこが悪い!?」樋口広芳 ・森下英美子、小学館(小学館文庫)、2000年
    「カラス、なぜ襲う −都市に棲む野生」松田道生、河出書房新社、2000年
    「カラスは街の王様だ」大田真也、葦書房、1999年
    「カラスの思惑ヒトに一番近い鳥 −その構造を検証する」佐々木洋、広美、1997年
    「カラスは天才! −線路の置き石はただのイタズラではなかった」唐沢孝一、ごま書房(ゴマブックス)、1996年
    「カラス族の逆襲 −鳥からのメッセ−ジ」水野智之、文芸社、2000年
  • 東京都が発表したカラスの「捕獲緊急大作戦」の詳細について:
    担当課:労働経済局農林水産部林務課鳥獣保護係
    〒163-8001 新宿区西新宿 2-8-1
    TEL 03-5321-1111(代表)
    URL: http://www.sangyo-rodo.metro.tokyo.jp/


■土の中のできごと

●目的

  • 気づき:目には見えない土の中にも生物の営みの世界が広がっていることを知る
  • 知識:土の中の生態系や、土の機能について理解する
  • 行動:土とのふれあいの機会や、土に生きる生物とのふれあいを大事にできる

●背景

−人目に付かない土の中の世界−
普段われわれは、土の中の世界があることは知っていても、意識することはほとんどありません。学問的にも、地殻の構造や組成、油田や鉱山脈など資源の在処、あるいは局所的な地下水の流れなどがさまざまな手法によって解析されてはいるものの、その全貌は文字通り深い闇の中にあるといえます。
より身近な自然とのふれあいにおいても、例えば森の中を歩くときに、目に入るのは木々の緑や色とりどりの花、飛び交う昆虫などであり、聞こえてくるのは虫の鳴き声や鳥の囀りだといえます。歩いている足元でどのような生き物の世界が広がっているのか関心が向くことは少ないのではないでしょうか。

−ひっそりと営まれる土の中の生態系-
土壌生物は全般的に小さく、人目に付かないようなひっそりとした生活を送っています。また土の中という人間の視界の及ばない世界で生活が繰り広げられているということもあります。このため、これらの生物の生態はまだまだ謎が多いのです。しかし、人に見えていようがいまいが、また生態が解明されていようがいまいが、生物は着実に生き続けています。
落ち葉を裏返したり石を退けてみるなど、ちょっと気をつけて観察すれば予想以上に多くの生物が息づいていることがわかります。さらに、ちょっとした道具や少しの工夫で、より多くの生物が観察できますし、持ち帰って飼育してみればおもしろい生態を観察することができます。

−「生きた土」と「死んだ土」−
土は生命を支える重要な役割を担っています。森の中などでは、落ち葉や枯れた草木、小動物の糞尿や死骸などが、ミミズや微生物など食物連鎖の中で「分解者」と位置づけられる生物の代謝によって細かく砕かれ、またその成分を変えています。分解された老廃物は植物の栄養素となり、新たな生命が芽吹きます。さらに、人間にとっても大地は重要な活動の場であり、また農業生産の基盤となっています。
その一方で、範囲や規模共に拡大し続ける人間活動は、まれに土の中の生命活動を破壊し、死の世界をつくり出しています。農薬の投入によって土壌の小動物や細菌類を死滅させたり、森林の伐採等が原因で砂漠化する土地、灌漑のし過ぎが地下の岩塩層から塩分を析出させる塩害の発生など、人間活動に起因する土壌荒廃の事例は数多くあります。

●視点

○体験学習とバーチャル
・リアリティ
今日、テレビやインターネットなどのメディアの普及によって、現実には経験していない世界でも映像を通して擬似的に経験することができるようになっています。体験学習では、直接的な体験が基本となり、こうした間接的なものよりも強力な経験が得られるとされ、重視されますが、必ずしも直接体験だけで体験学習が完結するわけではありません。対象について事前に調べたり、また事後に成果をまとめて報告するなど、直接的 ・間接的な経験を組み合わせることによって、より質の高い体験学習を支援していくことが望まれます。
本ホームページでも、環境問題の諸相についてアニメーションを用いたバーチャルな世界へと誘うことで興味関心の喚起や、理解の促進へとつなげることを目的としています。特に、本項「土の中」や、「(2−5)トイレの水はどこへゆく?」などは、現実の体験はできない微少な世界をアニメーションによる仮想世界で疑似体験するものであり、現実の世界とはひと味違った経験を与えることができます。こうしたバーチャルな世界をより有効に活用するには、現実の直接体験をうまく組み合わせていくことが大切だといえます。バーチャルな世界は、それ自体が予定調和なストーリーをつくってまとまっていることが多く、それだけで全てがわかった気になったり、現実の世界に触れないうちに見慣れた気になってしまうことは懸念材料として頭の片隅に入れておく必要があるといえます。

●発展

○生活に利用される土

−住居や生活用具をつくるために使われてきた「土」−
土は生命を支える源であると同時に、大地を構成する構造体のひとつでもあります。人は、植物の栽培を行うようになる以前から、こうした土の物理的性質を利用してきました。
土は、捏ねたり削ったりすることで自由に形を変えることができます。特に粘土質の細かい土は、ねばりがあって、形が崩れない。乾燥すると硬く固まり、さらに高温で焼くと、より硬く、また水にも溶けないようになります。こうした性質を利用して、縄文時代や弥生時代には、それ以前の時代には見られなかった土器という土でつくった生活用具が発明され、人々の生活に多大な発展をもたらしました。また、土は古来から住居をつくるのにも利用されてきました。古くは単純に穴を掘っただけのものから、木材など他の構造体も組み合わせながら、土壁を塗り込んだり、土のブロックを組み上げるなど、多彩な土の技術と文化が世界各地で発展してきています。

−土器づくりを通して見えてくること−
土器づくりを実際に体験してみると、さまざまな学びが期待できます。地域の粘土層から土を掘り出すところから始め、捏ねたり練ったりしながら土づくりをおこない、土器などに成形して、乾燥、焼成するといった古代の製法を追体験することで、人間が土を使ってきた歴史や文化に対して興味関心を喚起することが期待できます。同時に、こうしたプロセスは、ものづくりが多くの時間や手間を要することを実感させてくれるだろうし、また薪を使った野焼きには大量の薪を必要とし、これはものづくりによって消費されるエネルギーについて具体的に捉えることができるなど、さまざまな課題を派生することも期待されます。

○地盤の液状化実験
ここでは、土地としての利用について考えます。人は、さまざまな土地利用を行ってきています。山が削られ、谷が埋め立てられ、また池や湿地、遠浅の干潟なども水を抜いたり埋め立てたりして新たな土地利用を増やしていきました。こうした土地利用によって、人間の生活圏は拡大していきましたが、同時に地震によって地盤の崩壊や液状化が起こるなど、さまざまな問題も生じています。こうした土の性質について、簡単な模型を使って、地盤の液状化と地盤沈下の様子を再現してみることができます。
ビーカーを2つ用意し、それぞれに土を入れます。ひとつには発泡スチロール片を埋め込み、もう一方には土の上に小石をのせます。水を注いで土にしみ込ませ、表面に浮いてくる余分な水は捨てます。ビーカーを台に乗せて、細かく揺すったり、小型マッサージ器などで振動を与えると、発泡スチロール片が浮き上がり、小石は沈んでいく様子が観察できます。また、振動によって土の高さが低くなる、地盤沈下の効果も観察できます。

●関連情報

  • 「すばらしき土壌圏

    −この知られざるいのちの宝庫」八幡敏雄、地湧社、1989年
    人類を含む地上のあらゆる生物にとってこの上なく大切な環境要素である大地や土に対する関心が低いのは、学校教育等での知識提供の仕方が拙劣であったためと捉え、地球進化の歴史から、土壌の成立、生態圏としての特異性、生物の役割などを系統的に整理して、講話風に記述しています。
  • 「土の中の生き物  観察と飼育のしかた」青木淳一+渡辺弘之=監修、築地書館
    ごく身近にいる土の中の生き物の、調べ方や分類 ・同定の仕方、飼育や観察の仕方について、わかりやすく紹介された入門書。

■なんのあな?

●目的

  • 気づき:身近な自然の不思議に気づく
  • 知識:セミの生態と身の回りの自然との関連を理解する
  • 行動:都市に共存する生物に配慮した生活行動が取れる

●背景

−日本人に親しまれてきたセミ−
セミは、チョウやトンボ、ホタル、秋の虫と並んで、日本人に最も親しまれている昆虫といえます。セミの鳴き声を聞くと、暑い夏を一層暑苦しくさせる気分にもなります。夏はセミが鳴くものだという思いが強いようですが、世界では必ずしもそうではありません。北アメリカでは所々で13年ゼミや17年ゼミが繁殖しています。13年や17年に一度、一斉に羽化して鳴き始めるセミです。再び現れるのが13年もしくは17年後になります。このセミが出現すると住民はセミのいない場所に避難するともいわれています。

−セミとのつき合い方−
日本では、主に子どもの頃の遊びとして「セミ採り」が盛んに行われています。また、夏の夕方に注意深く探してみればセミの羽化を観察することもできるでしょう。この他、短歌 ・俳句 ・川柳などの文学にも、古くからセミを題材にたくさん詠まれています。

−セミの不思議−
セミは、その生態のほとんどの時期を土の中で過ごします。俗に土の中で7年間過ごすともいわれるように、幼虫期の長い土中生活を経て地上に出てくると、半月〜1ヶ月ほどの短い成虫期に繁殖を行い、力尽きて死んでしまいます。このようなセミの生態を知識としてではなく実際に観察することは難しいのですが、種による生息環境の違いや鳴く時刻の違いを観察することによってセミの環境との関わりを考察することができます。都市化によって土が乾燥し、湿気を好むニイニイゼミが減ってきている反面、乾燥した土を好むミンミンゼミが増えたり、夜中の電灯に群がり鳴くセミが観察されるなど、人為的な影響がセミの生態に及ぼす影響にも心を配りたいところです。

●発展

○関連事項
身近な自然や生き物にふれあう視点としては、「(2−6)学校にいる生きもの」などいくつか取り上げていますが、このときに大事になってくるのは、人間にとっての親しみやすさという観点だけからみるのではなく、生態系の中でどのような役割を担っているかということをしっかりと意識することだといえます。多様な生物がバランスの中で生きていることを理解することや、そのようなバランスに及ぼす人間活動の影響について思い至らせることが重要です。
また、自然の大切さや命のかけがえのなさを伝えることが目的となる場合もあります。このとき、直接的に「自然を大切にしましょう」「いのちを尊重しましょう」といった道徳観だけで行動を押しつけるのではなく、むしろその基盤となる価値観を実感できるような投げかけによって、子ども自身の主体的な行動を促していくことが必要といえます。特に自然の中で感性を育むことを重視する視点としては、「(4−3)いつもの通学路」で扱うこととしています。

●関連情報

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