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環境ニュース[海外]

オランダ環境評価庁、EU排出量取引制度は有効な温室効果ガス削減方法と報告

地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2020.05.15 【情報源】オランダ/2020.04.28 発表

 オランダ環境評価庁(PBL)の研究者らは、EU排出量取引制度(EU-ETS)を検証した論文を発表し、EU-ETSは規制対象部門において効果的な排出削減を確保していると報告した。EU-ETSの有効性は拘束力のある排出上限にあり、2005年の制度開始から徐々に年間排出枠を削減し、排出量20%削減に寄与したという。EU-ETSは、一定期間内で企業間の排出枠取引を促進する。第2フェーズ(2008〜2012年)以降は排出枠が無期限で有効となり、企業は柔軟な対応が可能になった。しかし異時点間取引は、排出枠が供給過剰な場合、価格低下を招く恐れがあり、現行の市場安定化リザーブや上・下限価格の設定など追加措置が必要だと指摘する。またEU-ETSの対象部門を現在の電力やエネルギー集約産業に加え海運まで拡大することが検討されているが、明示・暗示的な炭素税や基準等がすでに利用できる状況で、すべての炭素排出ベースを網羅する必要性は明らかでないという。この他、欧州から他の地域へ徐々に排出が移行しているとし、炭素価格付けを実施していない地域の場合、CO2集約的な製品の国境での価格修正等の措置が必要だと指摘した。【オランダ環境評価庁】

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