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環境ニュース[海外]

国連環境計画、2035年に向けた国別約束が実施されても今世紀末までに気温は2.5℃上昇と警鐘

地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2025.11.19 【情報源】国連/2025.11.04 発表

国連環境計画UNEP)は「排出ギャップ報告書2025年版」を公表した。

これによると、世界の温室効果ガス(GHG)排出量の63%を占める60ヶ国(注1)が、2025年9月末までに2035年目標を含む新たな国別約束(NDC)を提出又は発表した。
これら最新の約束が完全に履行された場合でも、2035年の世界のGHG排出量は2019年比約15%減にとどまり、今世紀末までの気温上昇幅は2.3〜2.5℃(注2)になる見通しだという。

パリ協定の目標達成に必要な削減率は、2030年までに2℃目標で25%、1.5℃目標で40%、2035年までに2℃目標で35%、1.5℃目標で55%である。

報告書は、気温上昇幅(数十年平均)は今後10年以内に1.5℃を超える可能性が非常に高いと警鐘を鳴らし、急速かつ大幅な排出削減を通じて、1.5℃超えを一時的かつ最小限に抑える必要があると訴えている。
大幅な削減を実現する技術はすでに利用可能だと指摘すると同時に、迅速な削減のための課題(地政学的環境、途上国支援、国際金融構造)を挙げている。

(注1)パリ協定締約国の約3分の1にあたる。
(注2)産業革命前との比較による。2024年版の予測では2.6〜2.8℃となっていた。

国連環境計画

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