一般財団法人環境イノベーション情報機構
除草剤耐性を持つ組換えワタ 拡散防止策をとらない使用承認への意見募集結果公表
【自然環境 生物多様性】 【掲載日】2005.09.30 【情報源】農林水産省/2005.09.30 発表
除草剤グリホサートへの耐性を持つ遺伝子組換えワタ(cp4 epsps, Gossypium hirsutum L.)(MON88913,OECD UI:MON-88913-8)を環境中への拡散防止策をとらないで使用する(カルタヘナ法の第1種使用に該当する)事例の承認申請について、 環境省と農林水産省が実施していた意見募集結果が平成17年9月30日までにまとまり、発表された。カルタヘナ法では、第1種使用を行う場合に、主務大臣が学識経験者の意見を参考としながら、生物多様性への影響の度合いを判断し使用承認の可否を決定することになっている。
今回意見募集を行った組換えワタは、学識経験者からの意見聴取の結果では、いずれも生物多様性への影響がないとされており、環境省と農林水産省では意見募集結果で問題がみつからなければ、基本的に使用を承認する方針だった。
17年7月8日から8月8日までの意見募集期間中に寄せられた意見は6通で、意見にはたとえば、「日本国内で生産されているワタにこぼれ落ちた組換えワタが交雑・混入するおそれがあるのではないか」という内容があり、この意見に対しては「学識経験者からの意見聴取の結果、日本の自然条件下でこぼれ落ちたワタが自生したという報告
がなく、国内に交雑可能なワタの野生種の生育が知られていないことから、生物多様性影響が生ずるおそれはないとされている」との考えが示されている。【農林水産省】