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環境ニュース[国内]

「京都議定書目標達成計画」改定案への意見募集結果公表

地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2006.07.06 【情報源】環境省/2006.07.05 発表

 政府の地球温暖化対策推進本部事務局(内閣官房)は2006年7月5日までに、京都メカニズムの活用に関する基本方針を規定する「京都議定書目標達成計画」改定案へ意見募集結果をまとめ、公表した。
 「京都議定書目標達成計画」では、国内で最大限努力してCO2排出削減に取組んでも、議定書の削減目標に及ばない差分(90年比排出量のマイナス1.6%分)について、京都メカニズムを活用して対応する方針を示すとともに、「06年度から京都メカニズムの活用によるクレジット(注1)の取得を政府として進める」ことを規定している。
 意見募集対象にされた改定案は、京都メカニズムの活用を国の責務に追加し、京都メカニズムの活用に関する基本事項を「京都議定書目標達成計画」の中にさらに定めることを謳った「地球温暖化対策推進法」改正内容が、06年5月31日に可決・成立したことを受けて策定されたもの。
 CDM・JIの国際ルールや運用の改善への貢献、CDM・JI、グリーン投資スキーム(GIS 注2)プロジェクトの発掘促進、政府のクレジット取得制度の整備とクレジット取得の実施、政府のクレジット取得制度以外における公的資金の活用−−などについての規定を新たに盛り込み、このうち政府のクレジット取得制度については、リスクの厳正な評価・管理の実施、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の活用、各プロジェクトでの環境影響、地域住民に関する配慮の徹底−−に取組むとしていた。
 公表内容によると、この案について意見募集期間中に寄せられた意見は17件。
 意見にはたとえば、(1)「国内対策を進め、京都メカニズムの活用を1.6%よりも少なくすべき」、「京都メカニズムの活用を1.6%に限定することなく推進すべき」という正反対の内容や、(2)「京都議定書に位置づけられていないGISは制度や運用ルールが不明確であり、記述を削除すべき」などの内容があった。
 (1)については、「京都メカニズムの活用は国内対策に対する補足でなければならないとされている京都議定書マラケシュ合意の原則を踏まえ、国民が最大限努力しても、約束達成に不足する差分について、京都メカニズムの活用により対応する」、(2)については、「GISは、当事者となる2国間が交渉して、実施スキーム、運用ルールなどを決定していくことを想定している」という政府の考えが示されている。

(注1)京都議定書で削減目標達成に使用することが認められる排出量の単位。
(注2)排出量取引によって得る対価を温室効果ガス排出削減や、その他の環境対策目的に投資することを条件付ける仕組み。【首相官邸】

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