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環境ニュース[海外]

中国 市民参加の新システム「環境公聴会」

環境一般 環境アセスメント】 【掲載日】2007.05.17 【情報源】中国/2005.10.10 発表

 最近「市民参加」と「環境公聴」という言葉がメディアにたびたび取り上げられている。もとをたどれば、2004年8月6日国家環境保護総局の一般向け公告である「汚染排出許可証条例(草案)」にさかのぼる。
 中国では国家や社会の管理事務に市民が関与する権利が憲法により与えられている。中国の「立法法」「環境影響評価法」の規定に従い、重要な立法活動や環境アセスメントにおいては、公聴会開催とその市民参加が必要である。しかし市民の環境面の権利保護や義務・責任の遂行をどのように行うかは新しい課題である。環境公聴会制度の設立は、この方面での重要な手がかりである。
 環境公聴会制度の特徴は公開性、広範性、代表性である。例を挙げれば、国家環境総局挙行「汚染排出許可証条例(草案)」公聴会の通知は、新聞やインターネットを通じて行われた。公聴会の全過程と内容は一般公開され、実況中継されたものもある。参加者は住民代表、民間環境保護組織代表、企業代表、技術専門家、学者、政府担当官など異なる立場の人々である。担当者によると、会議での意見や提案を十分取り入れることで、管理制度や必要な条件を実際に則したものにでき、法律の質や運用性を高めることができ、法律の改良などに有益であると述べている。
 環境公聴会制度整備の重要な意義は、市民が意見を表明するに当たっての法的に保障された場を提供し、企業や政府の環境意識を高めることであり、市民、企業、政府間の交流を促進して相互信頼性を高めて科学的な意思決定を実現して全体的、長期的な環境利益を守るためである。しかし現状では市民参加の具体的形式、手順、権利、義務、責任、公聴会の意見取り入れ方法や審査方法に改善の必要がある。【中国環境報】

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