生態系市場の発展に向けた「生態系市場会議」開催

【自然環境 生物多様性】 【掲載日】2011.07.11 【情報源】その他／2011.06.27 発表

　世界資源研究所（WRI）とアメリカ森林財団（AFF）は、2011年6月29日から7月1日まで、第4回生態系市場会議を開催する。会議では、生態系の保護と再生に、市場原理をどのように活用できるかを議論し、生態系保全の今後の道筋を探る。
　自然保全に充てられる、国や州の公的予算が縮小する中、生態系の劣化には歯止めがかからず、自然資源も脅やかされている。この状況を脱し、自然生態系を確実に守っていくためには、市場の力を活用する必要があるという。適切に管理された土地が提供するサービス、たとえばきれいな水や野生生物の生息地等の価値を生態系市場を通じて評価することで、その対価を土地所有者に支払うことができるからである。
　今回2011年の会議では、生態系市場の実際の活用に向け、生態系市場の可能性と現状とのギャップを埋める革新的方法を探り、土地所有者への支払、政策と倫理、民間投資、水質、バイオエネルギー等について自由形式で議論する。参加者は、専門家から、政府関係者、投資家、学者、土地所有者まで、数百人に及ぶという。また会議の後、現地視察として、官民の協力により生態系サービスが保全されている実例や、著名な環境思想家・野生生物生態学者アルド・レオポルドの「小屋」を訪れる予定。【世界資源研究所（WRI)】