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環境ニュース[国内]

関西電力・九州電力、原発停止に伴う電力供給不足から冬のピーク時の節電を要請

エネルギー 省エネルギー】 【掲載日】2011.11.02 【情報源】企業/2011.11.01 発表

 関西電力と九州電力は、原子力発電所の多くが運転停止していることに伴う電力供給不足から、暖房で電力需要が増加する冬のピーク時の節電を供給地域の企業や家庭に要請する。関電は、12月19日〜3月23日の平日午前9時〜午後9時の間に10%以上、九電は12月19日〜2月3日の平日午前8時〜午後9時に5%以上の最大電力の削減を求める。両社とも年末年始(12月29日〜1月4日)は除く。

 関西電力は、美浜(福井県美浜町)、大飯(同県おおい町)、高浜(同県高浜町)の3原発計11基のうち、現在7基が定期検査中で運転を停止し、再稼働できない状態が続いている。残る4基も今後定期検査に入り、このままだと2月には全基が止まることになる。火力、水力発電の補修時期の調整や他の電力会社からの融通、自家発電からの受電などの対策を講じても供給力が需要を下回る。

 2月の第4、5週には、2559万kWの最大需要に対して供給力は2343万kWに落ち込み、8.4%不足。続く3月の第1、2週は最大需要が2459万kW、供給力は2243万kWで8.8%足りなくなり、1月第3週から2月第3週までも最大需要、供給力それぞれ、2665万kW、2477万kWと7.1%不足する。このため関電は、節電要請を決めた。冬は夏と異なり、朝から夜にかけてなだらかにピークがあり、対象時間が長くなる。

 10%以上削減は自主的な目標で、事情が許す範囲で対応を求める。企業は生産活動に影響が生じない範囲、家庭は健康に影響のない範囲とした。家庭には、特に使用量が増える午後6〜9時に一層の協力を訴え、ウェブサイト、チラシや広告を通じて呼び掛ける。気温の状況次第で需給がさらにひっ迫する可能性もあり、需給状況の情報を提供する「でんき予報」やメール配信を実施する。

 九電は、玄海(佐賀県玄海町)、川内(鹿児島県薩摩川内市)の2原発計6基を保有。現在運転しているのは玄海の1基だけだが、これも12月には定期検査で停止する。火力発電所の補修時期の調整や他事業者からの受電量の増加など供給面の対策を実施することで、供給力が最大電力をわずかに上回るものの、供給余力を示す供給予備率は極めて低く、気温が低めに推移すると供給力が不足する。

 最大電力は12月が1422万kW、1月は1457万kW、2月1421万kW。これに対して対策を織り込んだ後の供給力は各1428万kW、1469万kW、1480万kWで、予備率はそれぞれ0.4%、0.8%、4.2%となり、特に12月と1月が厳しく、この2カ月を中心に節電を要請する。需給状況と見通しの情報を提供するウェブサイトの「でんき予報」や節電への協力を呼び掛けるメール配信を行う。【関西電力(株)】【九州電力(株)】

提供:ECO JAPAN(日経BP社)

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