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環境ニュース[国内]

昭和電工、リチウムイオン電池の負極用バインダーの量産開始、水系を本格的に販売

エネルギー その他(エネルギー)】 【掲載日】2013.03.01 【情報源】企業/2013.02.26 発表

 昭和電工は、リチウムイオン電池の負極用バインダー(接着剤)の量産を龍野事業所(兵庫県たつの市)で始めた。溶剤系に比べて製造時の環境負荷が低い水系となり、「ポリゾールLBシリーズ」と呼ぶ。顧客のサンプル評価を受けて製品特性の向上を図ってきた結果、一定の品質水準が確保できたことから量産を開始して本格的に販売する。
 バインダーは、リチウムイオンが出入りする正極・負極活物質(電気をためる物質)やその他の補助添加剤、集電板を結着させる接着剤の役割を持つ。ポリゾールLBシリーズは、現在主流になっているバインダー材料と比べて優れる温度特性や低抵抗性、負極集電板との高密着性などの特長があり、長寿命化と高容量化に貢献するという。
 主流のバインダー材料はスチレンブタジエンゴム(SBR)だが、高温や低温で劣化しやすいことが課題だった。ポリゾールLBシリーズは、60℃の高温環境下での充放電時の容量維持と−20℃の低温での放電容量が、SBRより10%程度改善する。少量で高い結着性があるうえ、負極集電板の銅との密着性が1.5倍に向上し、内部抵抗を低減する。
 リチウムイオン電池は、正極材、負極材、正極と負極を絶縁するセパレーター、電解液の主要4部材に加え、補助部材のバインダーも性能に影響があることから注目されている。昭和電工グループはバインダー以外にも負極材、正負極添加剤、外包材などを手掛けていて、性能向上を進めてニーズに応じた部材の組み合わせを提案していく。【昭和電工(株)】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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