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環境ニュース[国内]

JFEスチール、製鉄所の排熱を利用した熱電発電技術の実証試験で有効性を確認

エコビジネス 環境技術】 【掲載日】2013.07.12 【情報源】企業/2013.07.10 発表

 JFEスチールは、東日本製鉄所(京浜地区、川崎市川崎区)で3月から実施している排熱を利用した熱電発電技術の実証試験で、有効性を確認した。計画通りの発電出力が得られ、製鉄所内で利用できることが分かった。電力はパワーコンディショナー(電流変換器)で直流から交流に変換した後、既存の配電線に接続して所内設備の電源に使う。
 熱電発電技術は、異なる金属や半導体に温度差を設けると電圧が発生する「ゼーベック効果」と呼ばれる原理を利用して熱から電気を生み出す技術で、発電時にCO2を排出しない。製鉄所は24時間操業していて排熱が常に存在し、昼夜や天候に関わらず年間を通して電力を安定的に作り出すことができる可能性があることから、実証試験を始めた。
 実証試験は、東日本製鉄所の連続鋳造設備に熱電発電システムを設置し、スラブ(圧延用の半製品鋼塊)から放出されるふく射熱を活用して10kW級の発電を行う仕組みとなり、スラブの上方にパネル状の熱電発電システムを配置した。その結果、予定出力を得ることができた。この規模の熱電発電の実証試験は、世界で初めてという。
 JFEスチールは製鉄所内での実用化に向けた実証試験を続け、耐久性を確認するとともに発電効率と信頼性の向上を図り、システムの確立を目指す。実証試験は、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の省エネルギー革新技術開発事業「製鉄プロセスにおける排熱を利用した熱電発電技術の研究開発」の一環として行っている。【JFEスチール(株)】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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