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環境ニュース[国内]

竹中工務店など、エネルギー消費とCO2を削減するセメント開発、実物件に適用

地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2014.08.07 【情報源】企業/2014.08.05 発表

 竹中工務店、鹿島と、セメント製造・販売のデイ・シイ、新日鉄住金100%子会社でセメント・スラグ製品の日鉄住金高炉セメントなどは、エネルギー消費とCO2排出量を削減するセメントを開発した。独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のプロジェクトで、従来のセメントと比べて6割以上削減できる。実物件への早期の適用を目指す。
 開発された「エネルギー・CO2・ミニマム(ECM)セメント」は、鉄鋼製造工程で副産物として発生する高炉スラグを、約60〜70%混合し、セメント製造に必要なエネルギー消費量の60〜70%を削減する。高炉スラグを多く含むセメントを使うには、施工と品質が課題だったが、成分と粒度構成の研究などのセメント技術と、使用する建設技術の融合によって問題を解決した。
 ECMセメントは、高炉スラグ混合量40〜45%の従来のセメントより発熱が少なく、熱に伴うひび割れ抵抗性にも優れる。地盤改良、鉄筋コンクリートの杭などの基礎構造物や、コンクリート充てん鋼管、高強度鉄筋コンクリートなど地上構造体に適用できることを確認した。ECMセメントを使ったコンクリート構造物は、エネルギー・CO2原単位を30〜60%削減できる。
 今後ECMセメントの一層の性能改善を進めるとともに、実際の建設物に適用して普及を図っていく。NEDOのプロジェクトは「省エネルギー革新技術開発事業/実用化研究/ECMセメント・コンクリートシステムの研究開発」で、2011〜2013年度に実施した。日本で排出されるCO2の3%強はセメント製造に由来しているといい、各社はその削減に向けて開発に取り組んだ。【(株)竹中工務店】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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