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環境ニュース[国内]

三菱重工、次世代LNG運搬船の開発完了、搭載量を増やして燃費効率を一層改善

エネルギー その他(エネルギー)】 【掲載日】2014.12.02 【情報源】企業/2014.11.27 発表

 三菱重工業は、次世代LNG液化天然ガス)運搬船「サヤリンゴSTaGE」の開発を完了した。球形タンクを搭載する一般的なMOSS(モス)と呼ぶ方式を進化させた「さやえんどう」の後継船で、リンゴの形状のタンクでLNGの搭載量を約16%増やした。併せて、ハイブリッド推進システムで燃費効率を一層改善した。戦略製品に位置付けて積極的に受注活動を進める。
 さやえんどうは4基の球形タンクが船体と一体の連続したカバーに覆われる。タンクを豆、カバーをさやに見立てるとサヤエンドウに似た形になる。空気抵抗の低減効果も含めて燃費性能に優れ、2011年の開発以来これまでに8隻を受注した。今回のサヤリンゴSTaGEは、球形タンクの上半球部分が下半球より膨らんだリンゴのような形をしていることから、名付けた。
 STaGEは、スチームタービン・アンド・ガスエンジンの略で、蒸気タービンとガスだきが可能なエンジンを組み合わせたハイブリッド推進方式だ。さやえんどうに採用した独自の高効率蒸気タービン機関と、ガスと油の両方を燃料にできるディーゼルエンジン発電設備、電気推進機関を搭載する。燃費効率は従来船と比べて40%以上、さやえんどうよりも20%高い。
 基本設計を終えた型は長さ297.5m、幅48.94m、深さ27.0mでリンゴの形状のタンクを4基装備する。LNGタンクの総容積は18万m3ある。総容積は輸送量のニーズに応じて設定できる。2016年初めの運用開始が見込まれる新パナマ運河を通行できる最大船型の開発にあたり、LNGの搭載量を増やした。北米産のシェールガスを効率的に輸送できる能力を強みに受注を目指す。【三菱重工業(株)】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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