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帝人、高機能繊維を使った木造建築物用集成材を開発、木造中低層建築物に展開

エコビジネス 環境技術】 【掲載日】2015.02.09 【情報源】企業/2015.02.04 発表

 帝人は、高機能繊維を使った木造建築物用の集成材を開発した。木造の中低層建築物への展開に向けた技術開発プロジェクトを始める。林業の再活性化や断熱性、リラックス効果、設計の自由度などさまざまな面で木材の活用が見直されている現状を受けた。木質構造や木質材料を研究している高知大学などと連携し、四国の林業再興にも貢献する。
 集成材は木材の繊維方向を平行にそろえて補強材を接着した木質材料を指す。人工素材にない木の良さを生かした木質材料で、自由な形状や長さにできる。和室用部材から大型建築物まで幅広く利用されている。帝人は合成繊維のアラミド繊維やグループの繊維強化複合材料のノウハウを基に、高機能繊維を使用した木造建築物用集成材を開発した。
 補強繊維に炭素繊維を使う集成材は、木造の中低層建築物で一般的に使用される集成材に、剛性の高い薄肉の炭素繊維複合材を貼り合わせる。これによって木材の2倍以上の曲げ剛性になる。建築材のはりなどに利用すると、建築物の耐久性や意匠性が高まる。炭素繊維を使う集成材はこうした効果があることから、幅広い木材の適用が期待できる。
 帝人は今後、異なる強度特性を持つアラミド繊維、炭素繊維や、それらを組み合わせた集成材の技術開発を進め、ノウハウを集積して大空間建築物や中層ビルへの展開を目指す。2010年に定められた「公共建築物等木材利用促進法」で低層公共建築物の木材化が求められている一方、木材の剛性の低さや、それに伴う意匠性の制約などで遅れている。【帝人株(株)】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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