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環境ニュース[国内]

三菱重工、宇宙太陽光発電システムの無線送電技術で長距離地上実証試験に成功

エネルギー 再生可能エネルギー】 【掲載日】2015.03.16 【情報源】企業/2015.03.12 発表

 三菱重工業は、無線送電技術に関する、長距離の地上実証試験に神戸造船所(神戸市兵庫区)で成功した。同技術は、将来の発電システムとして期待される宇宙太陽光発電システムの中核技術だ。送電ユニットから10kWの電力をマイクロ波を使って無線で送り、その電力の一部で500m離れた受電ユニット側に設置したLED(発光ダイオード)ライトを点灯させた。
 500mの無線送電距離は国内最長で、出力も国内最大の10kWに上る。ビームが受電ユニット以外の方向に放射しないように制御するシステムの運用についても試験し、問題がないことを確認した。実証試験は、一般財団法人宇宙システム開発利用推進機構が経済産業省から委託された「2012年度太陽光発電無線送受電技術の研究開発事業」の一環で行った。
 宇宙太陽光発電システムは、地上から3万6000kmの宇宙空間に太陽光パネルを打ち上げ、静止軌道上で発電した電力をマイクロ波・レーザーで地上に無線伝送する仕組みで、地上で再び電気エネルギーに変換して利用する。電気を無線で送る無線電力伝送技術が重要になる。今回の実証試験の成功は、これまでできなかった長距離の無線送電につながる。
 宇宙太陽光発電だけでなく、従来送電線の敷設が難しかった場所への送電や、洋上風力発電設備から陸上への送電などにも利用でき、身近な例では電動車両への無線充電にも応用できる。三菱重工は試験の成功を受け、エネルギーと温暖化問題を解決する基幹エネルギーとして注目される宇宙太陽光発電システムの実現に向け、技術をさらに進める。【三菱重工業(株)】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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