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環境ニュース[国内]

JXエネルギー、製油所に建設した石油精製残さの燃料製造装置と発電設備が完成

エネルギー その他(エネルギー)】 【掲載日】2015.12.07 【情報源】企業/2015.12.02 発表

 JX日鉱日石エネルギーは、発電用の石油精製残さ「SDAピッチ」の製造装置と、それを燃料に活用する発電設備の完工式を12月1日に実施した。同設備は、石油精製の鹿島石油の鹿島製油所(茨城県神栖市)に建設した。発電した電力は、業務・産業用と、2016年4月の事業開始を予定する家庭用の電力小売り「ENEOSでんき」で活用する。
 SDAピッチの製造装置「溶剤脱れき装置」は、石油精製の過程で生成する重質油を「脱れき油」と、超重質な抽出残さのSDAピッチに分離する。脱れき油は付加価値の高い石油化学製品の原料や軽油製品の増産につながる。SDAピッチは重質油留分から灯油や軽油などの原料になる軽質油留分を抽出した後の副生物で、ボイラーの燃料に使う。
 溶剤脱れき装置は1日あたり1万8000バレルの処理能力があり、商業運転を10月に始めた。需要減から余剰になる重質油の有効活用が狙いで、従来は重油製品にしていたが同装置によって発電用の燃料になるSDAピッチと、石油化学製品の原料や軽油製品にできる。付加価値の高い製品にシフトする取り組みとして、製油所の競争力の強化を図る。
 SDAピッチは常温(15℃)では固体だが、200℃程度に加熱して液体にし、粘度調整用の基材を混合するとボイラーの燃料に使用できる。SDAピッチを燃料にする発電設備は、鹿島石油や三菱化学が出資してコンビナートに電気・蒸気を供給する鹿島北共同発電から購入して改造した。12万5000kWの出力があり、2016年4月に商業運転を開始する。【JX日鉱日石エネルギー(株)】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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