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環境ニュース[国内]

福島第一・第二原発のコンクリート用骨材試験で不正 東電が保安院に報告

エネルギー 原子力】 【掲載日】2004.10.26 【情報源】原子力安全・保安院/2004.10.22 発表

 福島第一原発と第二原発の建設時に、コンクリート用骨材を納入した事業者が、骨材の品質を保証する「アルカリ骨材反応性試験(注1)」の成績書をねつ造していたとする報道について、東京電力(株)は平成16年10月22日までに「ねつ造は事実であった」との調査結果をまとめ保安院に提出した。
 東電の報告によると、試験の規準類が整備される昭和61年以降に建設されたコンクリート建物、構築物について、公的試験機関が保管する当時の試験成績書と骨材納入会社が保管していた試験成績書を照合した結果、(株)東洋機工1社が試験成績書のねつ造を行ってたことが判明したという。
 ただし、61年以降に建設された建物、構造物のすべてについて、現時点までにアルカリシリカ反応によると考えられる有害なひび割れは認められず、点検時のコンクリート強度試験結果やコンクリート中のアルカリ総量の算定結果も規制値を満たしていることから、「コンクリートの健全性には問題がない」と報告。
 また、試験の規準類が整備されていない昭和61年以前に建設された両原発の主要建物についても、建設後に自主的に実施したアルカリシリカ反応性試験やコンクリートの強度試験の結果、問題はないとした。
 なお試験成績書のねつ造の再発防止策としては、(1)東電が試験成績書本書を公的試験機関から直接受領する、(2)すり替え防止のため、試験サンプルの採取、公的試験機関への発送に東電が指定する第三者が立ち会う−−などの内容が示されている。
 報告を受けた保安院は、今後必要に応じて現地調査を行い、報告内容を確認する予定。

(注1)骨材に含まれる反応性シリカ鉱物や炭酸塩岩がコンクリート中のアルカリ性水溶液と反応し、コンクリートのひび割れ現象(アルカリ骨材反応)を発生させないよう、あらかじめ骨材の反応性を測る試験。【原子力安全・保安院】

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