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環境ニュース[国内]

遺伝子組換ナタネの農場規模試験の成果を公表

自然環境 生物多様性】 【掲載日】2005.04.07 【情報源】/2005.03.21 発表

 イギリスのモーレイ環境大臣は、3月21日、遺伝子組換ナタネ(冬蒔き)の農場規模試験の結果を受け取った。この研究結果によると、除草剤に耐性を有する遺伝子組換(GM)ナタネと従来のナタネでは、野生動物の豊かさに差が見られることが判明した。
 この研究は、科学助言委員会(SSC)の監督の下、いくつかの研究機関が参加した独立コンソーシアムによって実施された。これは、GM作物に関する農場規模試験の最後となるものである。
 研究によると、雑草の総数については、GM種と従来の種の間で違いは見られなかったものの、GM種の方は、広葉の雑草が少ないことが分かった。広葉の雑草の花は、昆虫などの餌となるものであり、ハチやチョウの数は、GM種の方が少なかった。なお、GM種の方は、草タイプの雑草が多かった。
 また、土壌中の有益な昆虫については、GM種の方が、数多く確認された。ナメクジやクモなど他の生物については、あまり差が見られなかった。
 研究者らは、こうした違いは、遺伝子の組み換え方に原因があるのではなく、GM作物によって農家が新しい雑草管理手法を試せるようになったことが原因だと強調する。GM作物に対しては、農家はこれまでと違った除草剤を、違った方法で使用したというわけだ。
 科学助言委員会は、この研究結果を政府の「環境中への放出に関する諮問委員会(ACRE)」に提出し、ACREは、評価と政府への助言を行う予定である。【イギリス環境・食糧・地方事業省】

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