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環境Q&A

逆有償の考え方について 

登録日: 2004年11月04日 最終回答日:2004年11月12日 ごみ・リサイクル 産業廃棄物

No.8322 2004-11-04 11:08:34 リサ男

過去のQ&Aで論じられておりますが、以下の点について再確認したく、宜しくお願い致します

・A社は製造販売している製品を、自社内でも使用しておりますが、
 自社内で使用済となった製品を、系列子会社B社に中古品として売却します(売却価格N円)
・B社では中古品を再生して再販、又は部品を保守用として使用します
・B社は再生できない製品に対しては、廃棄する為に「メモリー消去」作業をして、廃棄処理業者に処理委託します
 (合法的に処理を委託します)
・その際に、B社は「メモリー消去作業代」(代金M円)をA社に請求して支払を受けます
 当然 N円>M円です

●そこで質問ですが
 @B社の「メモリーを消去」して、代金を請求行為は、廃棄物処理法上の中間処理になるのでしょうか
 AA社がB社に中古製品を売却する際に、(N−M)円で売却し、「メモリー消去費用」の支払を行わなければ
  中間処理委託にはならないと思いますがどうでしょうか

以上、宜しくお願い致します

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No.8378 【A-1】

Re:逆有償の考え方について

2004-11-10 00:07:34 循(じゅん)

廃棄する為に「メモリー消去作業」を行うような機器類とのことから、ここでいう製品とはパソコン等の電子情報機器(事務用機器)ですね。

B社は「古物商」と思われますがいかがでしょうか。(古物営業法により都道府県公安委員会の許可を得なければ営むことができません。)
情報機器の買取にあたっては、「機器に蓄積されている情報が消去されていること」を条件にしているようです。また、消去されていない場合には「データ消去作業を代行して行いますが、費用を請求します」としている古物商もあります。
この場合の「データ消去作業」は廃棄物処理作業とみなされないでしょう。
B社の「メモリー消去作業代」の請求については、作業を行った全ての機器について請求されているところですが、「買い取り価格によっては、請求金額が買取金額を上回るケースがある」と考えられます。
「データ消去はユーザの責任」といわれています。使用済み情報機器等に記録された情報の消去作業・チェックを行うことは面倒なことかもしれません。
しかし、A社は情報産業を担う会社のようですから、データ消去を自らやるべきではないでしょうか?
情報流出は企業活動にとってマイナスです。訴訟にでもなったらたいへんです。
つい最近も「中古パソコンから個人情報流出」という報道がありました・・・・
(社団法人 電子情報技術産業協会からデータ消去作業ガイドラインが出されています。)

なお、廃棄物処理法の広域再生利用指定制度というのがあります。メーカーとグループ企業で情報機器類の広域再生で指定を受けているケースもあるようです。


(参考)
「パソコンの廃棄・譲渡時におけるハードディスク上のデータ消去に関するガイドライン」(社団法人 電子情報技術産業協会JEITA)
http://it.jeita.or.jp/perinfo/committee/pc/HDDdata/

EIC Q&A No.1066 企業から排出されるパソコンをリユースの為に回収する事
http://www.eic.or.jp/qa/?act=view&serial=1066

環境省 産業廃棄物広域再生利用指定関連
http://www.env.go.jp/recycle/waste/saisei/index.html

回答に対するお礼・補足

循 様 ご回答ありがとうございます
中間処理業ではなく、古物商の許可が必要ですね
一つ懸念があるのは、古物商の許可だけで全てのパソコンを「データ消去費用」の名目で回収すると
何でも有りになってしまわないでしょうか

No.8385 【A-2】

Re:逆有償の考え方について

2004-11-10 14:33:09 循(じゅん)

「古物商」 まだ使える価値あるものを代価を払って購入する。
「廃棄物処分業」 使えない不要物・廃品をお金をいただいて適正に処分する。
「古物商」は買い受けようとする古物が不正品・盗品であるかないか見極めるために、客の素性を確認する義務を負っています。通常は相対で品物を見立てて買い取り額を提示していることと思います。利用価値のないもの(=廃品・廃棄物)を買い取る行為は古物商とはいわないと思います。
また、「データ消去費用」はデータを消去する作業代ということです。
データが残っていない機器類については請求できないと考えられます。
そして、「データ消去」はユーザーの責任で行うべきです。手っ取り早くデータを消去する方法として「ハードディスクを物理的に破壊する」方法もあります。

ただ、リサ男さんがいうように、見かけでは壊れて使えないパソコンであっても、内部の部品(メモリ等)に価値があるために、結果として機器を買い取っている場合があるかもしれません。
古物から使える部品を取り出して利用する場合にあっては、残された使えない部品・器具類を産業廃棄物として適正に処理処分する責任を負うことになります。

パソコンなど情報処理機器類は、パソコンリサイクルルートにのるもの、古物商ルートにのるものとあるのが実態かと思います。
古くなって使えなくなってしまったとしても、部品単位で見れば使えるものもあって、PCショップで取り扱われていますよね。

ところで、A社はJEITA加盟なのでしょうか?A社からB社への売買は「パーソナルコンピュータのリデュース、リユースおよびリサイクルに関する自主行動計画」にのっとった行為なのでしょうか?パソコンメーカとしての回収・再資源化体制は整備されているのでしょうか?
一般消費ユーザーにリサイクルを義務付けておきながら、メーカーは販売ルートで逃れているのではないのか?リサ男さんが疑問に思っていることはこの点だと思いますがいかがでしょうか。

(参考)
「事業系(法人ユーザからの)使用済パソコンの回収・再資源化」について(平成13年3月29日)
http://www.pc3r.jp/release/010329.html

回答に対するお礼・補足

循 様  再度ありがとうございます
A社は広域指定(認定)でリサイクル体制を運用しています
自社製品の一部(極く一部ですが)をリユース(製品及び部品)目的で子会社に売却もします
その子会社から、リユース不能な製品に対してメモリー消去を行い費用の請求があります
この点が廃棄物処理費用に該当しないかどうか不明のため質問した次第です
メモリー消去作業は信頼できる子会社であり、問題ありません

例えば、A社から作業料金を支払って、メモリー消去専門に作業を依頼しても問題ないと
理解しますがよろしいですよね

No.8413 【A-3】

Re:逆有償の考え方について

2004-11-12 13:22:19 兵庫県 / ごみごみマン

まず、使用済み製品の所有権がどこにあるかというとB社に移っているわけですから「消去費用を・・・」という考え方はあり得ないと思いますけど。

そして、この使用済み製品が中古品として価値があるのかどうかが最大の焦点になります。
杓子定規に言うと「再利用できない製品については・・」とあるので、有価物と廃棄物が混合している状態と思われますので廃棄物処理業の許可は必要なんでしょうね。

回答に対するお礼・補足

ごみごみマン 様  ご回答ありがとうございます

所有権は売却時にB者にうつりますが、消去費用支払に付いては、売却時の取決めにしてあります
また、当初売却する時点では、有価物としています
「メモリー消去費用」だけの逆有償は、やはり廃棄物処理依頼になるのでしょうか
(循様の意見ではそうでないように理解できます)

No.8423 【A-4】

Re:逆有償の考え方について

2004-11-12 17:46:36 循(じゅん)

誤解されたままでは困るので補足します。

私のA−1、A−2について
リサ男さん、A社、B社の関係、広域再生認定が不明瞭だったために、「古物商」と「廃棄物処分業」の商業事例を引用したものです。

中古品買取を行っているパソコンショップ(古物商の許可あり)では、「そのままの状態で使えるパソコン」を買い取ります。壊れたもの、型式が古くなったものは買取しません。
私がA−2で述べている「データ消去費用の請求事例」は、あくまで買い取りできる物品について請求しているのであって、廃棄物処理行為の隠れ蓑で行っているものではありません。

リサ男さんが言う「リユース不能な製品」とは「古物」ではなく「廃棄物」でしょう。
B社は「リユース不能な製品の買取を拒む」または「返品する」のが望ましいと思います。
A社は、廃棄物処理業者に「廃棄物として処理を依頼する」ことが望ましいと思います。
「買ってみたけど使えないからデータ消去費用をもらいます」
という行為は、「逆有償」というよりも別の名目で補填する行為であり、「廃棄物処理の不適正依頼」と言われても仕方ないことと思います。あえてとるならば「廃棄物処理費用」でしょう。

A−3のお礼欄について私の考えを述べます。
リサ男さんのいう「売却時の取決め」は商売上の契約のことと思いますが、廃棄物の取扱いについて疑義のあるものではないかと推察されます。
「A社から作業料金を支払って、メモリー消去専門に作業を依頼しても問題ないと理解しますがよろしいですよね」
メモリー消去をした廃棄物はA社に帰属するということですね。いずれにしても、廃棄物は適正に処理してください。

(リサ男さんがA社の関係者かわかりませんが)
A−2で言いたかったことは、「パソコンメーカーにはユーザーから後ろ指指されるような行為をして欲しくない。」ということです。最初の質問を読んだときに、「リサイクル料金を払ってメーカーに託したパソコンが、適正処理をされずにリサイクル市場に回っているのではないか」と疑問を持ったからです。

No.8426 【A-5】

Re:逆有償の考え方について

2004-11-12 19:45:40 兵庫県 / ごみごみマン

いくつか回答があったのに気がつかず、適当に書いてしまいすいませんでした。

盾(じゅん)さんの言っていることはパソコンリサイクルの適切な運用といったことになるので、廃棄物か有価物か云々ではなく最も大切なことだと思います。


それでもあえて有価性にこだわった議論をするならば、

有価物か廃棄物かと言ったことは、運賃を含めて、継続的社会的に有価性が認められるか。といったことだと思いますが、例えば
@N円>M円は、どのように担保されているのでしょう。
A運賃は。
B部品の再利用により得られる利益は。
C不要部品の廃棄物処理費は。
D人件費は。
といったことを行政が確認することになるんでしょう。

回答に対するお礼・補足

循 様  ごみごみマン 様

ご回答ありがとうございます
当方でも廃棄物と判断しておりました
間違い無いことの確認ができ、すっきりしました
ありがとうございました

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