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気候変動に関する政府間パネル 環境用語

作成日 | 2003.09.12  更新日 | 2025.07.17

気候変動に関する政府間パネル

キコウヘンドウニカンスルセイフカンパネル   【英】Intergovernmental Panel on Climate Change  [略]IPCC  

解説

各国の研究者が政府の資格で参加し、気候変動のリスクや影響及び対策について議論するための公式の場として、国連環境計画UNEP)及び世界気象機関(WMO)の共催により1988年11月に設置されたもの。目的は、地球温暖化に関する科学的な知見の評価、温暖化の環境的・社会経済的影響の評価、今後の対策のあり方の3つの課題について検討すること。IPCCは新たな研究を行うための機関ではなく、気候変動に関する科学技術文献をレビューして、評価することをその役割とする。

IPCCには3つの作業部会があり、第一作業部会(WG I)が気候変動の科学的な評価を担当し、第二作業部会(WG II)が気候変動による環境・社会・経済への影響評価を担当、また第三作業部会(WG III)は気候変動による影響の緩和策の策定を担当している。

数年おきに発行される評価報告書(Assessment Report)は、1990年8月に第一次評価報告書(FAR)、1995年に第2次評価報告書(SAR)、2001年に第3次評価報告書(TAR)、2007年に第4次評価報告書(AR4)、2014年に第5次評価報告書、(AR5)、2023年に第6次評価報告書が公表された。第7次評価報告書は、第1作業部会報告書(自然科学的根拠)、第2作業部会報告書(影響・適応・脆弱性)、第3作業部会報告書(気候変動の緩和)と、これらの完成後に知見を統合した「AR7統合報告書」が2029年に作成・公表される予定である。

また、これらの報告書に加えて特別報告書を作成しており、たとえば「1.5℃特別報告書」(2018)は、1.5℃目標の達成に関する国際的な交渉に大きな影響を与えたとされている。(2025年6月改訂)

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