一般財団法人環境イノベーション情報機構

環境用語 気候非常事態宣言

作成日 | 2019.09.11  更新日 | 2019.09.13

気候非常事態宣言

キコウヒジョウジタイセンゲン   【英】Climate Emergency Declaration  [略]CED  

解説

気候非常事態宣言は、2016年12月5日にオーストラリア・ヴィクトリア州のデレビン市でなされたのを皮切りに、欧米諸国など世界中に広まりつつある。この運動を呼びかけている国際気候非常事態フォーラム(事務局はイギリス・コヴェントリー市)によると、2019年8月末には、18カ国の975地方自治体が参加している。これらの自治体には、人口が数百人の町からニューヨーク市のような大都市もあり、住民数の合計は2億1200万である。宣言をした自治体は住民の行動を規制しないものの、気候変動の防止を最優先し地域レベルでの行動の重視を掲げている。そして、どの自治体も「パリ協定」の順守と、温室効果ガスの大幅削減と森林による吸収などで相殺する「実質ゼロ」の早期実現を目指している。

2016年にこの運動が始まった当初は地方自治体などの行政組織を想定した呼びかけがなされたが、今日では、大学などの教育機関や企業などによる宣言もされている。国連環境計画UNEP)によると、イギリス、北米、UNEPに活動基盤をもつ3団体が共同し、世界の大学などの高等教育機関にこの宣言への参加を呼びかけ結果、7000以上の高等教育機関が宣言に参加。宣言内容は地方自治体のものとも共通するが、気候変動に関わる研究・スキル開発や地域での教育の重要性もあげている。

気候非常事態宣言が急速に広まっているのは、極端な気象現象が頻発していることに加え、特に欧米諸国の若者たちが将来の気候への危惧を深め行動を活発化させているためである。この運動が盛んなのは欧米諸国とオーストラリア・ニュージーランドなどで、アジアから参加しているのはフィリピンの2都市だけである。なお、日本国内では、2019年8月1日に認定特定非営利活動法人環境経営学会が「気候非常事態宣言」に関する声明を発表している。(2019年8月現在)

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