一般財団法人環境イノベーション情報機構
ホンダ、燃料電池システムの量産会社を米GMと同国に設立、両社の製品に搭載
【エネルギー 燃料電池】 【掲載日】2017.02.02 【情報源】企業/2017.01.31 発表
ホンダは、先進的な水素燃料電池システムを量産する合弁会社、フューエル・セル・システム・マニュファクチャリング(FCSM)を米ゼネラルモーターズ(GM)と、ミシガン州に設立する。自動車業界で初めてという。合弁会社が生産する燃料電池システムは、今後両社が発売する製品に搭載する。2020年ごろの量産開始を予定している。FCSMは、ミシガン州デトロイトの南に位置するブラウンズタウンにあるGMの既存バッテリーパック生産工場内に設ける。ホンダとGMが同額ずつ拠出し、投資総額は8500万ドル(約97億円)となる。両社それぞれ3人の取締役で組織する取締役会が経営を担い、取締役会議長と社長は両社が持ち回りで指名する。将来は約100人の雇用を創出する。
FCSMの設立は、両社が2013年7月に公表した、次世代燃料電池システムと水素貯蔵システムの共同開発に関する提携の基本合意に基づく協業の一環で取り組む。両社は、コストを抑えた燃料電池システムと水素貯蔵システムの市販ソリューション展開に向けて開発チームを統合し、それぞれが持つ燃料電池関連の知的財産を共有して開発を進めている。
燃料電池システムの性能を進化させることに加え、規模の利点や共同調達などでコストの削減を図るとともに、燃料になる水素インフラの整備も推進する。ホンダは、2016年3月に日本で新型燃料電池車「CLARITY FUEL CELL(クラリティフューエルセル)」を発売し、同年12月には米国でも納車を始めた。この技術を次世代の燃料電池に生かす。【本田技研工業株式会社】