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環境ニュース[海外]

欧州委員会、企業の気候関連情報開示のガイドラインを公表

エコビジネス 環境と経済】 【掲載日】2019.07.08 【情報源】EU/2019.06.18 発表

 欧州委員会は、「サステイナブルファイナンスに関するアクションプラン」の一部として、企業の気候変動関連情報の開示に関するガイドラインを発表した。2014年の非財務情報開示に関するEU指令を補完するもので、拘束力はないが、銀行、保険会社を含む約6000企業を対象とする。企業活動が気候変動に及ぼす影響と気候変動により企業活動が受ける影響の両面について開示情報作成のための実務的指針が示され、開示項目として、温室効果ガス排出、エネルギー利用、資産等への温暖化の物理的影響、グリーン資金調達状況等があげられている。情報は、投資家にとって投資のための重要な指標となるだけでなく、企業にとっても、自社の気候変動リスクと機会を認識することで着実な事業経営、資金調達機会の拡大と信用の健全化、社会的評価の向上等の利益となる。
 欧州委員会は、同日、サステイナブルファイナンスに関する技術専門家グループの報告書3件(持続可能な経済活動の分類(タクソノミー)に関する報告書、EUグリーンボンド基準に関する報告書、EU気候ベンチマークに関する報告書)を受領した。タクソノミーに関する報告書は、エネルギー、運輸、農業、製造業、情報通信、不動産等の部門にわたり気候変動の緩和と適応に寄与する経済活動を選び出した。現時点での気候活動についてできる限り総合的な分類とするため、排出ゼロ輸送等の低炭素活動のほか鉄鋼製造等の移行形態も含めた。EUグリーンボンド基準に関する報告書は、グリーンボンド発行の明確な基準を提言した。EUグリーンボンドによる融資の適格性をタクソノミーと関連付けて判断する。気候ベンチマークに関する報告書は、2種のEU気候ベンチマークを設定し、ベンチマークに反映すべき環境・社会・ガバナンス(ESG)要素を決定した。気候配慮型投資戦略を採用する投資家が正しい選択を行い、またグリーンウォッシングに対処することができるようなベンチマークとなっている。【欧州委員会】

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