一般財団法人環境イノベーション情報機構
欧州環境庁、心血管疾患の18%は大気汚染など低減可能な環境要因によると報告
【大気環境 その他(大気環境)】 【掲載日】2025.11.18 【情報源】EU/2025.11.03 発表
欧州環境庁(EEA)は、環境と心血管疾患の関係に関するブリーフィングを公表し、EUの死因の3分の1を占める心血管疾患の18%は環境政策によって防ぐことが可能だと指摘した。心血管疾患を引き起こす主な環境要因には、大気汚染、極端気象事象、交通騒音、有害物質への曝露があり、EUでは毎年600万人が新たに心血管疾患と診断され、経済的損失は約2,820億ユーロに上る。
EUはすでに、大気汚染起因の若年死を2030年までに2005年比で55%超削減する目標の達成への軌道に乗っており、以下のような政策がさらなる心血管疾患予防につながるという。
・交通騒音の低減
・化学物質規制の強化
・早期警報、弱者支援など気候影響を軽減するシステムの策定
・医学・看護教育への環境教材の組込み
・人、動物、生態系を一体として保護するワンヘルス・アプローチの推進
・環境要因に関する普及啓発・教育と、生活様式の変容の促進
・都市緑化、水辺空間など自然に基づく解決策の導入による大気質と騒音の改善や身体活動促進
【欧州環境庁】