一般財団法人環境イノベーション情報機構
国連環境計画、COP30で「持続可能な冷却手段」を提案
【地球環境 その他(地球環境)】 【掲載日】2025.11.27 【情報源】国連/2025.11.11 発表
国連環境計画(UNEP)は、COP30で報告書「世界冷房概況(Global Cooling Watch)2025」を発表した。報告書によれば、今の状況のままでは人口や富の増加、猛暑などによって、冷房需要は2050年までに3倍以上になる。
これが気候変動を促進し、送電網に過負荷をかける。冷房関連の温室効果ガス排出量は2050年には2022年比でほぼ倍増し、CO2換算で推定72億トンになるという。
同報告書では、高効率機器の迅速な導入、受動冷却、低エネルギーでハイブリッドの手法、ハイドロフルオロカーボン(HFC)冷媒の段階的削減の加速などを組み合わせた「持続可能な冷却手段」の採用を提案。
これにより、2050年までに冷房排出量は64%削減(CO2換算で26億トン)。
30億人の冷房へのアクセスが改善され、電力、インフラコストは最大で43兆ドル節約される可能性があるという(累積エネルギーコスト17兆ドル、送電網投資26兆ドル)。
COP30では、2050年までに冷房関連排出量68%削減を目指す「世界冷房誓約」参加72ヶ国に加え、リオデジャネイロ、ジャカルタ、ナイロビなど185超の都市と83のパートナーが「暑さに打ち勝つ」取組に参加することが発表された。
【国連環境計画】