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環境ニュース[国内]

放射性物質4件が新たに発見 全気象官署の放射性物質総点検結果

エネルギー 原子力】 【掲載日】2006.07.11 【情報源】気象庁/2006.07.11 発表

 気象庁は平成18年7月11日、(1)全国の全気象官署を対象に実施した放射性物質に関する総点検結果と、(2)みつかった放射性物質の入手経路、使用目的についての調査結果−−の最終報告を公表した。
 同庁は、18年4月に放射線管理区域外である本庁庁舎地下1階の資料庫で、同庁が存在を把握していなかった放射性同位元素「セシウム137」がみつかったことを受け、全気象官署で放射性物質の総点検を行っていた。
 公表内容によると、総点検の結果、気象庁本庁(プラスチック容器に密封されたウラン化合物、小型試薬瓶に入った硫酸ウラニル)、気象研究所(試薬セット中の酸化ウランと酸化トリウム)、米子測候所(容器内のステンレス製資料皿に入った酸化ウラン)から、同庁が存在を把握していなかった放射性物質4件が新たに発見されたが、いずれの物質も環境や人体に影響を及ぼさなかったとされている。
 このうち、気象庁本庁で総点検中に発見されたウラン化合物、硫酸ウラニルについては、関係職員への聞き取り調査などによっても入手経路、使用目的が確実には判明しなかったが、過去の資料から、放射能測定のための標準線源として使用されたのではないかという推定が最終報告に示されている。
 一方、気象研究所で発見された酸化ウランと酸化トリウムは、昭和55年に購入し、平成4年に廃棄した蛍光X線分析装置に付属した試薬セットの一部、米子測候所で発見された酸化ウランは、昭和30年から平成18年3月まで実施していた「降水放射能観測」のための標準線源であることが判明した。
 気象研究所の試薬については、引き出しにしまいこんだまま適正管理されなかったこと、米子測候所で発見された酸化ウランについては、業務終了時の処分の際に見逃したことが存在を把握しきれなかった原因だとされている。
 なお気象庁は、今後、同庁全体で放射性物質の管理徹底を進めていくとしている。【気象庁】

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