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環境ニュース[国内]

「水俣病でない」とした処分取消し1件、不適法な葬祭料額取消し1件 公害健康被害補償不服審査会の裁決

健康・化学物質 公害予防/被害】 【掲載日】2006.11.28 【情報源】環境省/2006.11.27 発表

 公害健康被害補償不服審査会は、公害健康被害補償法に基づいて行われた(1)水俣病認定申請棄却処分の不服審査請求2件、(2)大気系疾病認定患者の死亡に伴う遺族補償一時金の不支給処分に対する不服審査請求各2件、(3)大気系疾病認定患者の死亡に伴う葬祭料の不支給処分に対する不服審査請求1件について、平成18年6月21日付けで裁決を行った。
 裁決は(1)と(2)の各1件について認定申請棄却を取消し、認定審査を改めて行うことが望ましいとしたもの。これ以外の3件は棄却だった。
 棄却取消しとなった案件のうち、水俣病の案件は48歳の男性についての申請で、もとの棄却処分は、請求人の疫学条件に十分な考慮が払われておらず、感覚障害や求心性視野狭窄に関する判断は疑わしいとしている。
 また大気系疾病の案件は15年2月ニ84歳で亡くなった男性についての申請で、4人兄弟の中で同居し家計を同じくしていた子供は54歳の男性のみだったのにかかわらず、請求人以外にも遺族補償一時金受給権を持つ同順位の遺族が3人いるとして、葬祭料の総額を4分の1としていたもの。この公健法の規定解釈は運用に誤りがあり不適法だとされた。
 今回の裁決分により、18年11月24日現在での水俣病審査請求に関わる未処理案件数は49件、大気系公害病審査請求に関わる未処理案件数は14件になった。【環境省】

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