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環境ニュース[国内]

ヤンバルクイナの飼育下繁殖の「基本方針」を策定

自然環境 野生動植物】 【掲載日】2007.06.28 【情報源】環境省/2007.06.28 発表

 環境省は2004年11月に策定した「ヤンバルクイナ保護増殖事業計画」にもとづき、「ヤンバルクイナの飼育下繁殖に関する基本方針」を07年6月28日までに策定した。
 ヤンバルクイナは、沖縄島北部のやんばる地域だけに生息するクイナ科の飛ばない鳥。ハブの駆除のために移入された外来種ジャワマングースや、ノネコの影響などにより、近年、その生息域や生息個体数が大幅に減少していると推定されており、06年に見直しされた環境省レッドリスト(注1)では、「ごく近い将来に絶滅の危険性が極めて高い」とされる「絶滅危惧1A類」に分類されている。
 今回の「ヤンバルクイナの飼育下繁殖に関する基本方針」は、環境省が繁殖技術の確立、飼育下の生態の把握、一定の個体数維持を目的とした、ヤンバルクイナの飼育下繁殖の実施を決定したことに伴い、策定されたもので、飼育下繁殖の目的と、(1)ファウンダ(飼育下繁殖に供する個体)の確保、(2)飼育下個体群の管理、(3)繁殖した個体の自然環境への再導入による野外個体群の回復、(4)関係機関と調整する事項−−などについての基本的事項を定めている。
 このうち、飼育下繁殖に供する個体については、遺伝的多様性や野外個体群への影響に留意しながら、沖縄島内に生息する一部の野生の個体を捕獲するなどの方法で確保するとしている。
 環境省は07年度中に、傷病などで保護されているヤンバルクイナの生態観察や試行的な繁殖試験を行った後、08年度から飼育下繁殖を本格的に実施をしていく予定(注2)。 【環境省】

(注1)絶滅のおそれのある野生生物の種のリスト。
(注2)「基本方針」にもとづき、環境省の那覇自然環境事務所が今回、具体的な実施内容を定めた文書「ヤンバルクイナ飼育下繁殖実施方針」では、08年繁殖期開始までに、合計10つがいを飼育下繁殖のために確保するとしている。

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